
高松松平藩の菩提寺がある高松市仏生山町で10月19日、「高松秋のまつり・仏生山大名行列」が開かれる。
高松藩主の墓所である法然寺への参拝の様子を再現した同イベントは、1992(平成4)年に始まり、今年で30回目を迎える。当日は藩主や姫、家臣などに扮(ふん)した一行が、「ふらっと仏生山」(仏生山町甲)屋外広場を出発し、「お成り、お成り」のかけ声とともに法然寺の先にある仏生山公園まで約1.5キロを練り歩く。行列の途中では、藩主を狙う悪党との殺陣の場面も繰り広げられる。仏生山公園ではステージイベントや各種ブースが並ぶほか、前日の18日には花火大会も行われる。
今年は、地元・仏生山小学校の6年生97人全員が参加。昨年に続き「子ども甲冑(かっちゅう)隊」が行列に加わるほか、昭和30年代に作られた「仏生山音頭」も披露される。児童たちは5チームに分かれ、「やっこ隊」が手作りの毛やりを使って演舞を披露し、「仏生山盛り上げ隊」が地元店舗を紹介するなど、それぞれの役割で祭りを盛り上げる。
さらに、仏生山コミュニティセンターのマスコットキャラクター「ぶっこちゃん」に、児童がデザインしたよろいを着せた新キャラクター「武士じゃん」もお披露目される。「武士じゃん」のイラストをあしらった看板を手にした子どもたちが、行列の中で町を歩く。
大名行列実行委員長の海原和美さんは「子どもたちが先発で本隊を引っ張ってくれる大行列になるのが楽しみ。成長した彼らが10年後、20年後に運営にも関わってくれたらうれしい」と話す。
「最初は1度きりの町おこしのつもりで始めたが、町内の各団体や学校の協力に支えられ30回続けてこられた。これからも高松を代表する祭りとして長く続けていきたい」とも。
開催時間は10時~16時。行列は11時20分に「ふらっと仏生山」で出発式を行い、13時に「JAよりそいプラザ仏生山」前を出発。お成り街道を通って、15時30分ごろに法然寺へ到着する予定。当日は周辺で交通規制も行われる。