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高松で「インクルーシブシネマ」 音や光配慮、障害の有無超え楽しむ上映会

映画を楽しむ親子

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 障害のある子どもやその家族を対象とした上映会「インクルーシブシネマ」が12月25日、イオンシネマ高松東(高松市福岡町3)で開かれた。

カウントダウンとともに上映がスタートした

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 主催は、香川県内で年齢や障害の有無に関係なく映画や音楽などの文化体験活動を楽しんでもらおうと「インクルーシブ(包括的)イベント」を行う任意団体「TEAM EMPOWERMENT OF SANUKI(チーム・エンパワーメント・オブ・サヌキ)」。上映会では香川のコミュニティー財団「たかまつ讃岐てらす財団」の助成を受けた。同団体の宮本雄司代表は「昔は子ども会で一緒に映画館に行くなどの催しもあったが、今は減り、異なる年齢の近所の子どもたちが集まる機会もなくなっている。障害の有無や年齢に気兼ねすることなく子どもたちが集まる場をつくりたかった」と話す。

 当日は、「声が出てもOK」「出入り自由」というルールに設定。医療的ケアが必要な子どもや、じっとしていることが難しい障害のある子どもが、静かな鑑賞が一般的な映画館で周囲に気兼ねなく映画を楽しめる環境を整えた。

 上映したのは、12月に公開されたばかりのディズニー映画「ズートピア2」。上映中は照明を通常より明るめに設定し、音量を抑えるなど配慮したほか、途中入退場も可能にした。医療機器のアラーム音や子どもの声が出ても互いに理解し合う「誰もが参加できる」空間づくりを目指した。

 宮本代表によると、上映後のアンケートには「子どもが声を出したり体を動かしたりしていたが、お互いを気遣い合える空気で安心して過ごせた」「上映前に周りの参加者とあいさつした時に、ほっこりした気持ちになれて涙が出そうになった」という声が寄せられたという。「ニーズはある。今後も行っていきたい」と意欲を見せる。

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