見る・遊ぶ 学ぶ・知る

高松で四国初「日本SF大会」 星雲賞授賞式やSTU48メンバーの朗読劇も

大会パンフレット 人気漫画やイラストレーターの作品が表紙を飾る

大会パンフレット 人気漫画やイラストレーターの作品が表紙を飾る

  • 23

  •  

 SFファンによるイベント「第60回日本SF大会」が8月21日・22日、サンポートホール高松(高松市サンポート)で開催された。

新進気鋭の作家たちが創作について語り合う

[広告]

 1962(昭和37)年の第1回大会以降、毎年場所を変えて開かれている同大会。初期には現在TikTokで著作「残像に口紅を」が話題となり注目を集めている筒井康隆さんや星新一さん、小松左京さんといった著名SF作家が参加していたことや、その後も大会スタッフから多くの著名人を輩出していることでも知られる。

 今年3月に福島県で開催予定だった第59回大会がコロナ禍の影響で2022年に延期となったため、2019年の埼玉大会以来2年ぶりの開催となる。四国での開催は同大会が初めて。

 香川県は8月14日に「まん延防止等重点措置」を政府に要請しており、同大会は日本コンベンション協会「新型コロナウイルス感染症禍におけるMICE開催のためのガイドライン」に準拠しながらの開催となった。

 会場ではSFとその周辺ジャンルを中心に、小説、漫画、アニメ、特撮などのメディアを扱うプログラムを用意。初日の第52回「星雲賞」授賞式に始まり、朗読劇、講演会、即売会、作品展示と多岐にわたった。

 60年目という「還暦」を迎えるに当たり、スタッフは赤いちゃんちゃんこを着て運営に当たった。

 21日には、SF小説家・柴田勝家さんの脚本で、瀬戸内を中心に活動するアイドルグループ「STU48」出演による完全新作朗読劇「静かな時の上のほう-Silent Times Upside-」を上演。22日は、香川県ネット・ゲーム依存症条例を憲法違反として訴訟を行った原告をゲストに招き、条例の問題点を掘り下げる「香川県ネット・ゲーム依存症条例現地民シンポジウム」を行った。

 分科会や展示では、ことでんグループ代表の真鍋康正さんを招いての「ことでん社長とコトディーンを語る」や「香川大学における人工衛星開発」「四国異界案内」「四国とSFミステリー」「コンテンツと行政~香川舞台のコンテンツ丸ごと語ります~」など四国ならではのプログラムも展開した。

 広報担当の桜井晋さんは「元々コスプレイベントや痛車の展示会、自衛隊とのコラボ企画も考えていたが、コロナ禍の影響もあり、それらをはじめ中止せざるをえなかった企画もあった。我々は『遊びの中に未来はある』と考えている。この日本SF大会は日本のサブカルチャーの源流と言うべき大会。先輩から受け継いだバトンを未来に引き継いでいきたい」と話す。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース