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瀬戸内海歴史民俗資料館で企画展「館長の本箱」 個人蔵約1200冊展示

企画展の会場は第1展示室の階段を上った先

企画展の会場は第1展示室の階段を上った先

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 4月14日から開幕する「瀬戸内国際芸術祭2022」を前に、瀬戸内海歴史民俗資料館(高松市亀水町)の瀬戸内ギャラリーで現在、第4回企画展「歴民館長の“瀬戸内・民俗”本箱」 が開催されている。

「民俗学の入門書」の本箱

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 同ギャラリーは同館の主催企画や館外の団体・個人との共催企画を行いながら、瀬戸内地域を多面的に見ることで「瀬戸内文化」の発信力を高める空間として昨年春に誕生。第1展示室の中2階にあり、階下にはかつて瀬戸内海で使われた漁船やつり道具の展示を見下ろすことができる。

 1年を締めくくる4回目の企画展では、館長の田井静明さんが個人で所蔵する1万数千冊に及ぶ書籍から、瀬戸内や民俗の関連書籍約1200冊を自らセレクトし「本箱」という形で展示。学術的な研究書よりも、瀬戸内各地の資料館や博物館、教育委員会が発刊した書籍や入門書を多く選ぶことで、瀬戸内、民俗に関心を持つ全ての人々に門戸を開く。

 ギャラリーでは右手にテーマ別の「本箱」を置き、左手に読書用の椅子と、「館長おすすめの本」を数冊ずつ並べたテーブルを設置。

 「本箱」は「民俗学の入門書」から始まり、「民俗をより理解するための本」「瀬戸内をより理解するための本」などが続く。中盤の「瀬戸内各地の歴史・民俗本」は4つの箱を使って展開。後半には「モノづくりや民具にかかわる本」「こんな視点で地域を見たら面白い本」「子どもの本」も用意した。

 田井さんは「瀬戸芸の開催によって瀬戸内に関心を持つ人が増えてきたが、瀬戸内やその文化、暮らしを調査・研究した書物を身近に目にする機会はあまりないことから今回の展示を企画した。時代の流れの中で変遷し失われた瀬戸内の風景や社会も、本の中には記録されている。瀬戸内や民俗に限らず多様なジャンルの本をそろえているので、自分が興味・関心を持つ本と一冊でも多く出合い、本を通してその興味・関心を膨らませてもらえたら」と話す。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。入館無料。月曜休館(2月28日~3月7日は臨時休館)。ギャラリー内の書籍はコピーや貸し出し不可。3月21日まで。

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