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サンポート高松で高校教師向け合同企業説明会 学校と企業のギャップ埋める

企業と高校教師とで盛んに情報交換が行われた

企業と高校教師とで盛んに情報交換が行われた

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 高松シンボルタワー香川国際会議場(高松市サンポート)で6月20日、香川県中小企業家同友会主催で県の高校教師に向けた合同企業説明会が開かれた。

企業に質問する教員

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 学校と企業が直接話し合うことで求人票には表れにくい企業情報を共有し、両者のギャップを埋め、適切な進路指導を行うことを目的に行う同説明会。今回は県内企業18社、県内の14校から高校進路指導を担当する教員やJST(ジョブサポートティーチャー)ら14人が参加した。

 イベントは企業ブースを教師たちが回る形で進行。性別などによって働きやすさの差はないかなど就職に当たっての質問が投げかけたり、給与だけでなく住まいのフォローについても考慮してほしいなど教師から要望が出たりする場面もあった。

 参加した料亭二蝶(百間町)のおかみ・山本容子さんは「当店では高卒の人材を毎年採用しており、人員の大半が高卒。『料亭』ということでハードルが高いと思われがちだが、調理場だけでなく接客、弁当の仕出しなどさまざまな業務があり、性別関係なく働いている。研修も行った上で現場に立ってもらっているので、先生方にはそこまで不安に思わなくて良いとお伝えした。象徴としての料亭を残すために若い力に支えられているので、このような情報をお伝えできる場があることはありがたい」と話す。

 高松商業高校で進路指導を担当する田澤香緒里さんは「当校では毎年職業体験インターンシップを行っているが、コロナ禍の影響でここ数年できていない状態。今年はインターンシップの代わりにハローワークの職員による講演会も予定していたが、こちらも中止になった。求人票は生徒たちにとって企業情報を知るメインの手段だが、それだけでは計りきれないものもある。進路指導を行う我々が仕事のこと、企業のことをよく知り、生徒たちに下ろしていかなければならない、進路指導担当一人一人が知ることが大事と思い、毎年この会には複数人で参加している」と話す。同行した岸下美和子さんも「進路指導としてこの会には初めて参加したが、求人票だけで読み取れない経営理念などの企業のこと、具体的な情報を知ることができて良かった」と答えた。

 香川県教育委員会高校教育課教育指導グループの亀田龍輔さんは「今年3月に香川経済同友会と提携を結び、学習指導要領の改訂により今年から新たに始まった『総合的探究の時間』に県の企業を招いて講演会を行うなどの取り組みを行っている。香川県の高校生の8割が大学進学で県外に出ていく現状。地元企業への就職が選択肢に入ったり、Uターンのきっかけになってくれたりすれば」と期待を込める。

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