「ベトナムアンサンブルチャリティーコンサート香川公演」が10月17日、さぬき市・源内音楽ホールで開催された。

ベトナムの伝統的な楽器の音色に乗せて踊りや歌が披露された

　ベトナム戦争の枯れ葉剤被害者の支援を目的に1997（平成9）年に始まった同コンサート。1年ごとに東日本と西日本を交代で、ツアー形式で回る。

　「国家優秀芸術家称号」を持つグエン・アン・タンさんにより選抜された「国立ボンセン歌舞団」のメンバーが歌や踊り、楽器演奏を披露した。音楽はベトナムに伝わる民謡のほか、ジョン・レノンの「イマジン」、日本の「赤とんぼ」や「涙（なだ）そうそう」なども演奏された。

　「香川ベトナム平和友好会議（KVPF）」の金光秀人会長は「ベトナムはフランスや中国の侵略やベトナム戦争など侵略・戦乱に巻き込まれてきた歴史があるが、そのたびに国民の力ではね返し、音楽や踊りに昇華し表現してきた。枯れ葉剤被害は今も人々を苦しめており、『戦争は終わっていない』と言える。今後も継続し、ベトナムの文化の魅力とその背景にある戦争の悲しみを知ってもらいたい」と話す。

　「香川県の在日外国人数はベトナム人が一番多い。香川に住むベトナム人にも祖国を思い出し、励みにしてもらえれば」とも。