高松で月1回開催する認知症カフェ「のほほんcaf?(カフェ)」が11月2日、香川県立保健医療大学(高松市牟礼町原)で開催された「第23回橄欖(かんらん)祭」に出店した。
毎月第2土曜に高松・仏生山町の古民家を間借りして開く「のほほんcafe」。認知症当事者や介護者を集めた会を開くほか、年に数回認知症当事者がスタッフとして出迎える「のほほん食堂」も開く。
今回の出張カフェでは、認知症当事者や家族、同大生も交えて座談会やフラワーボックス作りのワークショップを開いたほか、認知症当事者が撮影した写真を使った絵はがきをはじめとするグッズの販売などを行った。
同大のイベントへの出店は今回が初。運営するコミュニティーナースの若林真由子さんは「若い人にも認知症の当事者に関わる機会を作るとともに、ボランティアで同大生も参加していることから出店を決めた」と話す。
「今後も継続して認知症カフェを開きたい。太陽生命保険が行った『なりたくない病気』の調査で認知症は1位になった。認知症当事者を家族に持つ方で相談できずにいる人も多い。認知症についての問題を相談し、家族も声を上げやすい場所作りをしたい」とも。
出張カフェにスタッフとして参加した同大看護学科2年の熊野百華さんは「『のほほんcafe』には何回かボランティアスタッフで参加している。2025年には人口の5人に1人が75歳以上の後期高齢者になると言われており、大学の先生から『あなたたちが看護師になるころには認知症当事者を受け持つことも当たり前になる』と言われ、関わって知りたいと思い参加している。当事者や家族は一人で悩む方も多いが、同じ悩みを持つ方が他にもいることを知ってほしい。出張カフェが『近くに認知症カフェが来てるから行ってみよう』と一歩踏み出すきっかけになれば」と話す。