2月中旬を迎え、春の気配とともに引っ越しや新生活の準備が始まるこの季節。インテリアにこだわりたい、自分だけの特別な一点物を見つけたいという人も多いのではないだろうか。今回は、高松市内で独自の審美眼を持つビンテージショップ・古道具店を特集する。
案内役を務めるのは、自身も古道具店を営み、香川の古物シーンに精通する古市尚宏さん。「ビンテージの洋服や家具は今とは違う作り方をしていて、デザインも個性的なものが多い。時には修理して使い続けられてきたものもあり、かつての作り手や使い手の息づかいが感じられるのも魅力。豊かなアートやデザインがあふれるまち・高松を回る中でビンテージショップも回ってほしい」と話す。
古市尚宏さん
古市店長が「ここを見てほしい」と太鼓判を押す、高松市内のビンテージショップ5選と、番外編のスポットを紹介する。
1. ironmonger(アイアンモンガー)
大工町のアカネビル2階にある古道具店。店名は、店主の実家がかつて金物店を営んでいたことに由来する。「古物に興味を持つきっかけになれば」と、あえてジャンルを絞らず、心温まる昭和レトロな雑貨から本格的な骨董(こっとう)まで幅広い品ぞろえが特徴だ。
並んでいるのは、解体前の戦前の古民家や蔵などから、捨てられる前に「救出」された品々。店主の琴線に触れたモノが、次の持ち主との出合いを待っている。





【古市店長のイチ押しコメント】 「雑居ビルの階段を上がると、そこはまるで蚤(のみ)の市に迷い込んだような空間。所狭しと並ぶ道具や器に宝探しのようなワクワク感を味わえます」

住所: 香川県高松市大工町7-15 アカネビル2F
電話: 087-802-2200
営業時間: 12:30~18:00
定休日: 木曜・金曜
HP: https://iron-mongers.com/
2. porte(ポルテ)
アイアンモンガーと同じビルの3階に位置するショップ。店主が米国やメキシコ、北欧など世界各国へ出向き、直接買い付けたアイテムが並ぶ。「まだ見ぬワクワクするものと出合える店にしたい」という店主の言葉通り、一点物の置物や民芸品など、量産品にはない温かみのある雑貨は、新生活の部屋にストーリーを添えてくれるはず。





【古市店長のイチ押しコメント】 「素朴でありながら個性豊かなフォークアートやビンテージ雑貨などが並ぶ、見応えのあるお店です。国や文化の異なるアイテムが不思議と調和していて、眺めているだけで旅をしているような気分になれます」

住所: 香川県高松市大工町7-15 アカネビル307
営業時間: 不定休(SNSで確認)
SNS:https://www.instagram.com/porte__store/
3. 青い羊 for Vintage Lovers
造船所跡をリノベーションしたビル「elephant house」の1階にあるショップ。基本はフレンチビンテージのワークウエアなどを扱う古着店だが、20世紀半ばの「ミッドセンチュリー」期に作られた椅子や香川の老舗家具メーカー・桜製作所や香川県旧庁舎のインテリアデザインに関わったデザイナー・剣持勇の家具などインテリア好きも見逃せないスポットとなっている。服も雑貨も、使い込まれて味が出てこそ美しいと教えてくれる、大人のためのセレクトショップ。




【古市店長のイチ押しコメント】 「古着屋さんですが、実は貴重なビンテージのデザイナーズ家具なども見ることができる店。ファッションを楽しむ延長線上で、感性の高いインテリアに出合える穴場スポットです」

住所: 香川県高松市本町9-5 elephant house 1F
電話: 087-880-7196
営業時間: 11:00~18:00(※不定休)
HP: https://www.elephanthouse.jp/
4. torocco(トロッコ)
国分寺町から移転し、昨年末ごろ多賀町にリニューアルオープンしたショップ。「さまざまなものを集めるイメージから名付けた」店名の通り、カリモクなどの国産オールド家具から、味わい深い古道具、ユニークな生活雑貨までがセンス良く並ぶ。





【古市店長のイチ押しコメント】 「昨年末に多賀町へ移転オープンしたばかり。ガラス張りのきれいな店内に、店主のこだわりが詰まった古物が整然と並ぶすてきな場所です。古道具の味わいと清潔感が同居していて、どんな部屋にもなじむアイテムが見つかるはず」

住所: 香川県高松市多賀町3丁目5-2
電話番号: 0120-905-165
営業時間: 11:00~18:00
定休日: 水曜・不定休(SNSをご確認ください)
駐車場: 3台あり(店舗向かい)
HP: https://torocco.net/
5. 古道具と家具の倉庫 ken
飯田町の静かなエリアにある倉庫型の店舗で、今回案内役を務める古市店長自身が営む店舗。「倉庫」という名の通り、広い空間には、家具や食器、香川漆器や奉公さんなど香川県の郷土品、おもちゃ、芸術展のフライヤーなどジャンルも豊富な1万点以上の古道具が並ぶ。





【古市店長のイチ押しコメント】 「手前みそで恐縮ですが、私のお店です。ビンテージショップの品ぞろえは店主の好みが反映されることが多く、方向性が一つに絞られがちですが、当店は複数のスタッフで一緒にお店をつくっているのでジャンルも幅広く置いています。一度にさまざまなジャンルの古い物を見ることができます」

住所: 香川県高松市飯田町747-5
電話番号: 090-8799-6400
営業時間: 10:00~17:30(※完全予約制)
定休日: 土曜・日曜
SNS:https://www.instagram.com/furudougu_kagu_ken/
6. YOMS(ヨムス)
田町の商店街近くに店を構える古本と雑貨の店。店主の独特な感性でセレクトされた本や、少し不思議な雑貨たちが混在する。深夜まで営業していることもあり、仕事帰りにふらりと立ち寄れる「街の止まり木」のような存在だ。





【古市店長のイチ押しコメント】 「映画や民俗学、アート・サブカルチャーなど、幅広いジャンルからセレクトされた古書店です。ここなら感性を刺激してくれる一冊に出合えると思います」

住所: 香川県高松市田町1-7
電話: 090-1850-9482
営業時間: 12:00~21:00
定休日: 火曜
HP: https://yoms-furuhon.sakura.ne.jp/
高松のまちには、店主の強烈な個性が光る店が多い。買い取りを行っている店もあるため、引っ越し時の相談先としても頼もしい。この春は、誰かが大切に使ってきた「古き良きもの」を受け継ぎ、自分だけの新生活を始めてみてはいかがだろうか。