
男子プロバスケットボールB3・香川ファイブアローズとB1・千葉ジェッツのプレシーズンゲームが8月30日、あなぶきアリーナ香川(高松市サンポート)で行われた。
香川県三木町出身で元NBAプレーヤーの渡邊雄太選手が所属する千葉ジェッツ。この日は背番号1で出場し、名前が呼ばれると観客席から大きな歓声が上がった。
試合は第1クオーター、渡邊選手が3ポイントシュートを連続で決めるなど千葉に16-17とリードされたが、香川はキャプテンのアレックス・デイビス選手のダンクシュートや根來(ねごろ)新之助選手の3ポイントシュート、フリースローで得点を重ね、第2クオーター終了時点で32-28と逆転。その後もリードを守り、70-57で香川が勝利した。同アリーナで香川ファイブアローズが試合を行うのは初めてで、来場者数は6699人とチーム最多を記録した。
両チームで最長となる32分11秒間コートに立ち、最多の25得点を挙げた渡邊選手は「高校卒業以来の香川での試合。こんなに早く故郷に戻れるとは思わなかった。この機会をつくってくれた関係者に感謝したい。多くの観客が声援を送ってくれて楽しくプレーできた。これをきっかけに香川でバスケットボールに興味を持つ人が増えれば」と話す。
「香川ファイブアローズは数年前に観戦した時も、40分間通してハードにプレーし続けるチームという印象だったが、今回もタフな試合をしていた。選手たちは良い緊張感を持って臨んでおり、プレーオフに勝ち上がる力があるチームだと感じる。われわれは少し緩く構えてしまったところもあった。シーズンまで1カ月、ここから『強い千葉ジェッツ』に仕上げていきたい」とも。
香川の籔内幸樹ヘッドコーチは「シーズン前にゲームをするのは心身共に大変だが、千葉ジェッツの協力で実現できた。今シーズンに試そうと考えていることを、既存選手も新加入選手もよくやってくれた。これからにつながる形が見えてきた」と手応えを語る。
「渡邊選手はプレシーズンにもかかわらず30分を超えてコートに立ち、誰よりも楽しそうにプレーしていた。地元への思いやサービス精神が伝わってきた。千葉ジェッツや渡邊選手の効果で多くの方が来場してくれたが、シーズンでも同じように応援してもらえるよう戦っていきたい」とも。