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高校生280人と社会人56人が本音トーク 高松桜井高校で地域と交流授業

教室で開かれた座談会の様子

教室で開かれた座談会の様子

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 香川県立高松桜井高校(高松市多肥上町)で10月22日、1年生280人と地域で働く社会人56人が対話するイベント「高松桜井高校トーク×トーク×トーク!」が開かれた。

地元スポーツチームなど幅広い業種が参加した

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 高校の「総合的な探究の時間」を活用し、NPO法人「わがこと」のサポートを受けて行う特別授業。昨年に続き2回目となる。生徒たちが仕事や地域社会への理解を深め、将来の進路選択の参考にすることを目的としている。

 生徒5、6人と社会人1人がテーブルを囲み、7分間の対話を行う「トーク・フォークダンス」形式で進行。時間が来ると生徒が次のテーブルに移動し、計12回の対話を繰り返した。

 参加した社会人は、製造業、IT、広告、医療、行政など幅広い業種から集まった。生徒たちは「今の仕事を選んだ理由」「仕事のやりがい」「高校時代にやっておけば良かったこと」「休日の過ごし方」など、事前に考えた質問を次々と投げかけた。社会人たちは自身の経験を交えながら、仕事の魅力や責任、人生の選択について真摯(しんし)に語った。

 参加生徒の一人、河野真穂さんは「家族以外の大人と話す機会はあまりないので貴重だった。知らなかった職業の話を聞いて、自分の中に新しい選択肢が増えた」と振り返る。

 企画を担当した同校教諭の松下奈央さんは「コロナ禍でコミュニケーションの大切さを感じ、生徒の進路相談を受ける中で、地元の大人と生徒をつなぎたいと思うようになった」と話す。「地元のことをあまり知らない生徒も多い。地域で多様な働き方をしている人の声を直接聞くことで、視野を広げてほしい。この授業が将来のビジョンづくりのきっかけになれば」と期待を寄せる。

 NPO法人「わがこと」代表の大美光代さんは「同じ質問でも大人によって答えが異なる点が、生徒にとって大きな学びにつながった。学校と外部が連携する際は、外からの働きかけだけでなく、学校側の協力も不可欠。互いに協力して良い学びの場を作ることができた」と話す。

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