「SANUKI ReMIX(讃岐リミックス)2」プロジェクトが始動し、高松の料亭「二蝶」(高松市百間町)で9月13日、記者会見が開かれた。
讃岐リミックスはJTB、「人生は上々だ」(牟礼町)、高松市が提携し、香川県の伝統工芸士や地場産業を支える職人(アーティザン)と各方面で活躍するアーティストやクリエーターが共創し、「これまでになかった作品を生み出す」ことを目的に昨年スタートしたプロジェクト。
今回は「集まる」がコンセプト。同プロジェクトのプロデューサーで、「人生は上々だ」の村上モリロー社長は「人が集まり、考えが集まり、技術が集まることで、また新たな『リミックス』が生まれる。讃岐の今と未来が一堂に集まるイベントにするという思いも込めた」と話す。
香川県の伝統工芸士・地場産業を支える職人「アーティザン」として、「谷川木工芸」(木田郡)3代目で讃岐酒だるを製作する谷川清さん、「純手打うどんよしや」(丸亀市)店主の山下義高さん、藍染工房「Khimaira」(さぬき市)の堀尾早敏(さとし)さん、保多織ファッションデザイナーで「ブティックjune」店主の西川潤さんらが参加する。アーティザンとコラボし作品に昇華する「アーティスト」として、インダストリアルデザイナー・鈴木正人さん、ビーガンレストラン「菜道」(東京都目黒区)チーフシェフ・楠本勝三さん、映像制作会社「ランハンシャ」(福岡市中央区)社長の下田栄一さんらが参加。イベントアンバサダーには高松出身でタレントやモデルとして活動する小泉みゆきさんが就任する。
出来上がった作品は11月3日~6日、玉藻公園(玉藻町)で発表・展示する。それに伴い11月3日・4日の2日間を「出あう 2Days」、5日・6日を「感じる2Days」として、工房見学やトークショー、ワークショップなどを行う。
今回、重要な役割を担うのが同園内に今年復元された「桜御門」。プロジェクションマッピングで映像を投影し、ダンサーが舞うなど空間を使った作品になるという。桜御門のプロジェクションマッピングを手がけるランハンシャの下田さんは「テーマは『現代における桜御門復興の舞』。桜御門は伝統工芸と現代の技術が組み合わさって復元されたと聞いている。そこに現代の技術である『プロジェクションマッピング』を組み合わせたら面白いものができるのではないかと思った」と話す。香川について、「芸術が仕事になり、芸術で人が集まるという環境はなかなかない。そんな香川を見守ってきた化身を作り出すべく現在制作を進めている」とも。
2回目となる同プロジェクト。村上さんは「前回もエネルギッシュな職人が集まったが、今回もそれに負けずとも劣らないメンバー。香川県はうどん職人など身近なところにも職人がいて、職人によって成り立っている。この企画を通して香川の職人の素晴らしさを知ってもらうとともに職人の視座も高めていきたい」と意気込む。