![(右から)店主の山内麻由さんとスタッフ](https://images.keizai.biz/takamatsu_keizai/headline/1702456745_photo.jpg)
讃岐うどん店「さぬきうどん溜(たまり)」(さぬき市造田宮西)が12月15日、オープン10周年を迎える。
廃屋となっていた元しょう油蔵の物件をリノベーションした同店。店名は「溜まりじょう油」にちなみ、オリジナルブレンドのしょう油も販売する。メニューは、とろろや梅干しを入れた「溜うどん」(小500円~)、肉うどん(小550円~)、釜揚げうどん(小370円)などを用意する。4人の職人がうどんを打ち、日本料理人の板前が調理を担当する。
店主の山内麻由さんは「飲食業は未経験だったが、地元で何かしたいと思いうどん店を始めた。自分も現場に入り、始めた頃は休みなしで働いた。てんぐになってしまい一度に店員の半数が辞めたこともある。それでも少しずつ業績を伸ばしてきた」と明かす。
「2号店を出したり、雇用形態などの経営を見直したりしようと計画していたところ、コロナ禍が始まった。売り上げが8割減少し、感染症対策に追われた。営業していることに対して抗議の電話が入ったこともあった」と山内さん。その後、「このまま店で提供するだけではいけない」とネットやデリバリー販売、イベント出店などを始めた。学校や病院に配達したことがきっかけとなり、志度ライオンズクラブで子ども食堂を主催するようにもなったという。
山内さんは「社員やお客さま、良い仲間など人に支えられ育てられた10年だった。『おばあちゃんの家』に来たような肩肘張らずにいられる店づくりに努めている。物価高騰など飲食業界にとって厳しい状況が続くが、時代に即した戦略を考えると共に若い世代に技術を伝えることもしていきたい」と意気込む。
営業時間は10時~15時。12月15日・16日は利用客を対象に10周年記念クーポンを進呈する。