香川大学農学部が開発したブドウ「香大農R-1」を原料とするワイン「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ」の瓶詰めが11月19日、さぬきワイナリー(さぬき市)で始まった。
ソヴァジョーヌ・サヴルーズの醸造・販売が始まったのは2006(平成18)年。「香大農R-1」はマスカット・アレキサンドリアと沖縄に自生する野生ブドウ・リュウキュウガネブを掛け合わせて作られた品種。元々生食用に開発したが、粒の大きさが小さく、生食に適さなかった。そこで試験的にワインを醸造したところ、赤色が濃く、また渋みの少ないワインとなり、そこから商品化することとなった。
工場にはさぬきワイナリー工場長・竹中剛さんや「香大農R-1」の開発者である香川大学農学部の望岡亮介教授も同席し、作業を視察した。
今年の醸造作業について、竹中さんは「R-1はマスカット・アレキサンドリアの雨が多いと病気になりやすい性質を引き継いでいるが、今年は夏場の雨が少なかった。病気にかかるものも少なかったため、例年より収量が多く8000本を醸造することができた」と話す。
瓶詰めされたばかりのワインを試飲した望岡教授は「赤ワインらしい渋みも残りつつ、フルーティーで軽い風味になっている。渋いワインが苦手な人や日頃ワインを飲まない人にも『ワインの入門編』として楽しんでもらえると思う。肉料理はもちろん、和食や白ワインに合わせるようなあっさりとした料理にも合わせて楽しんでほしい」と呼び掛ける。
瓶詰め作業に同席していた同大農学部4回生の奥山悠希さんは「醸造作業は今回初めて立ち会った。この1年、ブドウの剪定など栽培にも関わってきたので、思い入れがあるブドウがワインになるのは感慨深い。ぜひ多くの人に飲んでほしい」と話す。
ソヴァジョーヌ・サヴルーズは、さぬきワイナリーをはじめ、香川大学キャンパス内生協ショップ(高松市幸町)、高松市内のスーパーや百貨店でも扱う。オンライン販売にも対応。価格は、フルボトル=2,310円、ハーフボトル=1,386円(生協ショップのみ販売)。
(※内容の一部を修正いたしました。 2021年11月20日 18時55分)