「谷川俊太郎 絵本★百貨展」が現在、高松市美術館(高松市紺屋町)で開催されている。
谷川俊太郎さんは1931(昭和6)年生まれの東京都出身の詩人。1960年代から絵描きや写真家と絵本を作ってきた。同展は約20冊の谷川さんの絵本を題材にクリエーターが参加して、原画、立体物、映像、インスタレーションなどさまざまな表現を集め「百貨店」のように紹介する。
東京、愛知、福岡を巡回し、高松は4会場目。谷川さんの絵本の中から8作品をピックアップし、原画のほか立体作品や映像作品、壁に描いた大型絵巻などで紹介。各展示物と共に手に取って読める絵本を置くほか、読書コーナーも設ける。
同館学芸員の尾形絵里子さんは「谷川さんは『世界は基本的に無意味なもの』と捉えている。本来意味のない世界で言葉を使うので、人間は意味や枠組みにとらわれがちだとしている一方で、言葉によって『読み手に希望を感じてほしい』『視点を変えて明るい気分になってほしい』という思いを持って詩を書いてきた。今回8人のクリエーターがそれぞれアイデアを出して谷川さんの絵本の世界を表現した。作品の中には体を使って体験できる物もある。子どもだけでなく、大人も一緒に谷川さんの世界を楽しんでもらえれば」と話す。
9月16日まで。
同美術館の開館時間は9時30分~17時(金曜・土曜は19時まで)。月曜休館(月曜が祝日の場合は開館する)。入館料は、一般=1,200円、大学生=600円、高校生以下無料。