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高松の代替肉バーガー店、1カ月で1000個販売宣言 環境問題アピール

(左から)同店副代表の中島悠香梨さん、代表の沖田竜太郎さん

(左から)同店副代表の中島悠香梨さん、代表の沖田竜太郎さん

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 高松の「ほーぷバーガー」(高松市東植田町)が1周年を迎えるのを前に、2月の1カ月間で1000個のハンバーガーを売り上げることを宣言した。

牛肉不使用の「ほーぷバーガー」

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 同店のハンバーガーの特徴は素材の全てが植物由来の素材である点。パテには玉ネギや大豆、おからなどを使い、牛肉は一切使わない。

 同店代表の沖田竜太郎さんは「肉牛のゲップなど、牛肉は生産の段階で大量のメタンガスを生み出し、それが地球温暖化・気候変動の大きな原因になっている。そのことを言葉で伝えるだけでなく、植物性の食材のみのハンバーガーを提供することで、『なぜ、このハンバーガーは牛肉を使っていないのか』とお客さまに興味を持ってもらったり、より分かりやすく気候変動問題を伝えたりすることができると思い、ほーぷバーガーを創業した。今回、自店のハンバーガーをより多く提供することで環境問題改善につなげたいと思ったこと、ハンバーガー店を継続するという決意も込めて宣言を出した。通常1カ月の売り上げは400個ほど。ハードルの高い数字だが、ハンバーガーを買ってくれるお客さまの笑顔と思いで社会を変えたい」と話す。

 現在、香川大学4年生の沖田さん。同店を立ち上げるきっかけとなったのは大学2年の時、カンボジアを訪れたことだという。

 「ゴミを拾って生活する現地の子どもたちの姿に大きな衝撃を受け、国際的な社会格差を是正する活動をしたいと思うようになった。帰国後、大学の授業で気候変動のことや、それによってカンボジアの人々のように、社会的に弱い立場の人々が住む場所を奪われるなどの被害を受けていることを知り、その状況を変えたい、多くの人にこの問題を知ってもらいたいと思うようになった。ただ事実を話すだけだと人に伝わりにくいと思い、『食べる』ことを通じて、この問題について伝えようと考えた」と話す。

 ハンバーガーを通した取り組み以外に月1回、海岸の清掃も行っている沖田さん。今後について、「大学卒業後は『気候変動の解決』を軸にしつつ、食以外にも衣類や農業へも参入したい。ハンバーガーもオンライン販売を行い、全国展開していきたい」と意気込む。

 提供するバーガーは「ほーぷバーガー」(750円)の他、「てりやきバーガー」(700円)、「旨(うま)辛スパイシーバーガー」(800円)の3種。サイドメニューとして香川県産のレモンとオーガニックスパイスを使った自家製クラフトコーラ「ほーぷコーラ」も提供。ドリンクとポテトのセット(追加550円)、ドリンクセット(同400円)、ポテトセット(同350円)も用意する。

 営業時間は11時~15時。火曜・水曜定休。店頭での販売の他、2月中は宅配にも対応する。

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