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高松市美術館で「tuperatuperaのかおてん.」 顔を題材に参加する企画展

巨大な顔のパーツが並ぶ「かおカオス」

巨大な顔のパーツが並ぶ「かおカオス」

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 高松市美術館(高松市紺屋町)で現在、企画展「tuperatupera(ツペラツペラ)のかおてん.」が開催されている。

展示の説明をする「tuperatupera」の2人

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 「ツペラツペラ」は亀山達矢さんと中川敦子さんによるユニット。絵本やイラストレーションをはじめ、工作、ワークショップ、舞台美術、空間デザイン、アートディレクションなどの分野で活動している。同展は全国を巡回しており、高松は4会場目となる。

 展示室は、絵本の世界を見て楽しむ前半と、来場者自身が参加して体験する後半に分かれる。 前半は「かおノート」「やさいさん」「こわめっこしましょ」などの絵本の原画や絵本の世界を再現した展示を行う。亀山さんは「絵本は製本された状態が完成品。本になる前の未完成の状態でどう表現するかを考え、設営した。絵本コーナーも設けたので、展示と本の印象の違いも見比べてほしい」と話す。

 後半は、作品の後ろに入って撮影できる「かお10」や、巨大な顔のパーツの合間を歩くことができる「かおカオス」、顔のパーツをかたどったクッションなどを自由に配置して自分だけの顔を作る「床田愉男(ゆかお)」など、来場者が参加する作品を展示する。

 同展について、ツペラツペラの2人は「見る人の心境で見え方が変わるのが顔。同じ表情でも見る人の捉え方によって見え方は全く異なる。その人の気分や生き様が現れるもの、変わっていないようで変わっていくのが顔。まだまだマスクが手放せず、顔が見えづらい情勢だが、展示を通して自分の顔について考えるとともに、明日からどんな顔で生きていこうかといったことも考えてほしい」と話す。

 「シミュラクラ現象といって、人間の脳は点が3つあると顔と認識するようにできている。それだけ顔は人間にとって大事なものであり、我々はそこに大きな可能性を感じてきた。この展示は顔に着目して活動してきた我々の集大成のような展示。展示の内容で子ども向けと思われるかもしれないが、まず大人が率先して楽しんでほしい。作品と共に、展示を通して生まれるコミュニケーションも楽しんでほしい」と呼びかける。

 来館者特典として、顔に貼れる「かおシール」と顔の輪郭の形をした「かおルーペ」を用意。「『かおシール』を貼って、いつもと違う自分の顔を楽しんだり、展示室を『かおルーペ』を通して見て、自分だけの顔を見つけたりしてほしい」と話す。

 開館時間は9時30分~17時(金曜・土曜は19時まで)。観覧料は、一般=1,000円、大学生=500円、高校生以下無料(瀬戸内国際芸術祭2022作品鑑賞パスポート提示で一部割引あり)。5月29日まで。

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