高松市大的場海岸(高松市浜ノ町)で1月3日、水任流保存会主催で第43回新春初泳ぎ大会が開催された。一般公開での開催は2年ぶり。
水任流は日本に昔から伝わる古式泳法の流派の一つで、1643年に松平頼重が高松藩主になった際に故郷・水戸藩の水術である水府流を持ち込み広めたものといわれている。
特徴はゆったりとした動き。古式泳法は川での泳ぎと海での泳ぎに分けられ、川での泳ぎは流れに逆らうために速い動き、海での泳ぎは体力を温存し長時間浮かんでいられるよう、ゆったりとした動きになる。
水任流の大きな特徴として、横体泳ぎの足のかき方「煽足(あおりあし)」が、他の泳法と逆の動かし方をすることが挙げられる。通常、横体泳ぎの際は上に来る足が前、下に来る足が後ろに蹴るが、水任流は上に来る足が後ろ、下に来る足が前に蹴る動きをする。
泳法として、両熨斗泳ぎ(りょうのしおよぎ)、棒抜手泳ぎ(ぼうぬきておよぎ)、肱抜手泳ぎ(ひじぬきておよぎ)などがある。
今回のプログラムでは、水任流泳法のほか、岡山の神伝(しんでん)流、三重の観海流など他流派の泳法が披露され、最後には一般市民参加の総泳ぎが行われた。