暮らす・働く

震災の記憶を未来へ 高松で祈りの線香花火イベント

「311」の形に並んだロウソクと竹明かり

「311」の形に並んだロウソクと竹明かり

  • 0

  •  

 東日本大震災の犠牲者をしのぶ「100万人の線香花火ナイト」が3月11日、高松市立中央公園(高松市番町1)で開かれた。

ロウソクの火で線香花火に火をともす参加者ら

[広告]

 2011(平成23)年から盛岡市を中心に有志によって全国各地で開かれている同イベント。「集まった線香花火の光が天の川のように空を照らすように」と年に3回、七夕の7月7日とお盆の時期で震災の月命日となる8月11日、震災発生日の3月11日、線香花火に火をともす。NPO法人「RAY of HOPE」が主催し、香川ではNPO法人「東北ボランティア有志の会香川」が主導する。

 この日は高校生や小学生も含む約40人が参加。参加者らは19時に黙とうをささげた後「311」の形に並べたろうそくの火で線香花火に火をともした。イベント中はユーチューブで各会場をつなぐ配信を行うとともにイベントの最後には参加者全員で童謡「ふるさと」を歌った。

 高松の小学5年生・田中将吾さんは「今年初めて参加したが線香花火やろうそくの明かりがきれいだった。東日本大震災後の2014(平成26)年に生まれて当時のことをリアルタイムで知らないが香川県も南海トラフ地震が近いうちに来るといわれているので無関係とは思えない。東北ボランティア有志の会香川の人の話も聞いて、日頃から意識しようと思った」と話す。

 「東北ボランティア有志の会香川」代表の藤井節子さんは「10年以上このイベントを行っているが、今年もイベントを通して新たな出会いがあった。災害は香川でも人ごとでなく、いつ起こってもおかしくない。今後もこのイベントをはじめ啓発活動を続けていきたい」と話す。関連企画として複合施設・瓦町FLAG(常磐町1)8階の市民活動センターで同団体の活動を紹介する展示を開く。3月31日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース