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高松「れきみん」で「新民芸の創出」展 暮らしを彩った昭和のデザインに光

「奉公さん」や丸亀うちわなど香川の民芸品が並ぶ

「奉公さん」や丸亀うちわなど香川の民芸品が並ぶ

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 1965(昭和40年)前後の香川県で展開されたデザインを紹介する企画展が現在、瀬戸内海歴史民俗資料館(高松市亀水町、通称『れきみん』)で開かれている。

海外の生活用品やデザインなども紹介する

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 1973(昭和48)年に開館した同館が、開館当時の時代背景に焦点を当てる企画展。「新民芸の創出-デザインで生活を豊かにする-」と題し、1970(昭和45)年の大阪万博を機に生活様式や価値観が大きく変化した昭和40年代(1965~1974年)に暮らしを豊かにしようと香川県内で活発に行われた「新民芸創出」活動で地元の民芸品や海外の生活用品から着想を得て風土に根差した素材や技術を生かした伝統的な生活道具がデザインにより新しい姿へと生まれ変わっていく過程を紹介。運動が生んだ工芸品や関連資料を展示し、「デザインで生活を豊かにする」という当時の理念を振り返る。

 期間中は講演会やトークイベントなど関連企画も開催。10月18日には香川県立ミュージアム(高松市玉藻町)で、武蔵野美術大学教授の加藤幸治さんを講師に招き、美術大学における実験的展示やワークショップの事例を紹介。11月8日には屋島山上交流拠点施設「やしまーる」(高松市屋島東町)で、「香川のモノづくりとデザイン」をテーマにした連携トークイベントを行う。

 瀬戸内海歴史民俗資料館の松岡明子館長は「高度経済成長期という大きな変化の中で、香川のデザインがどのように展開したのかを知ってもらいたい。当時のものづくりに込められた思いや工夫を感じてもらえれば」と来場を呼びかける。

 開館時間は9時~17時。月曜休館。入館無料。11月9日まで。

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