今年1月に発見された「レモン彗星（すいせい）C／2025 A6」が現在、地球に接近しており、高松でも観測できる。

当誌記者が撮影した「レモン彗星」　中央で緑色に光っている

　レモン彗星は、米マウント・レモン天文台で発見された新しい彗星（すいせい）。太陽の周りを回る軌道が極端な楕円（だえん）あるいは放物線）であるため、次に地球の近くへ戻ってくるのは1000年後ともいわれる。10月21日前後に地球へ約8850万キロまで最接近。10月中旬から下旬にかけて4等級前後に明るくなると予測されており、郊外の暗い夜空であれば、肉眼でもぼんやりとした光のシミのように見える明るさといわれている。条件が良ければ肉眼でもその姿を捉えられる可能性があるとして天文ファンの注目を集めている。

　10月17日は一日を通して雲が少なく、屋島山上の「桃太郎茶屋」（高松市屋島東町）前ではその姿をカメラに収めようと天文ファンの姿が見られた。肉眼での観測は困難だったが、当媒体の記者も一眼レフカメラで緑色に輝くレモン彗星の姿を撮影することに成功した。

　この日、祖父母と共に山上を訪れた屋島東町在住の中学3年生・松本大輝さんは「水曜にも彗星の撮影のためこの場所を訪れたが撮ることができず、今回初めて彗星を撮ることができた。カメラに収めたレモン彗星は思ったより明るく緑色が強くて感動した。小さい頃から星を見るのが好きで、将来の夢は天文学者。今後も天体の撮影を続けていきたい」と目を輝かせて話していた。