石の民俗資料館(高松市牟礼町)エントランスホールで現在、高松市平和記念館(松島町1)による第二次世界大戦時の戦争遺品巡回展が開かれている。
当時、木造家屋を焼き払うために開発されたという焼夷弾の破片の実物や実物大模型
展示しているのは開催地区周辺の市民から寄贈された戦争遺品や高松空襲の関連資料、戦時下の暮らしを垣間見られる資料など。高松空襲に使われた焼夷弾の破片の実物や実物大の模型などを間近に見ることができる。
夫婦で来館していた岸田正明さんは「戦後生まれなので自分は戦争体験がない。しかし、両親から高松空襲の体験談を聞いて育った。現在、ウクライナ侵攻のニュースを目にし、実際に高松市に落とされた焼夷(しょうい)弾のパーツなどを目の当たりにすると、『戦争は現実に起こりうること』と感じる」と話す。
同展担当者の吉川清統さんは「現在、ウクライナ情勢に世界中が注目し、多くの人が平和の尊さと維持することの難しさを感じていると思う。展示を見て、多くの先人の尊い犠牲と苦難の歴史の上に築かれた今があることを再認識し、反戦の思いが高松市で広がるきっかけになれば。戦争の悲惨さと平和の尊さを改めて考え、身近で大切な人と話し合う機会になればうれしい」と話す。
開館時間は9時~17時。(入館は16時30分まで)。月曜休館(休日の場合は翌平日)だが、新型コロナウイルスまん延防止措置期間延長にともない、12~13日、19~21日の土日祝日は臨時休館となる。入館無料。3月21日まで。