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高松・劇団プチミュージカルがラスト公演 39年の歴史に幕

12月11日に行われた通し稽古の様子

12月11日に行われた通し稽古の様子

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 高松のレクザムホール(高松市玉藻町)大ホールで12月25日、劇団プチミュージカルによる第65回公演「いろはにこんぺいとう」が行われる。今回の公演を最後に劇団は活動を終了し、39年間の歴史に幕を閉じる。

従軍画家として戦地に行かざるをえなかった画学生の姿を描く

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 同劇団は1984(昭和59)年、小学校のクラブ活動からスタートし、やがて劇団として独立。宝塚ミュージカルコンクールで優勝後、香川県教育文化功労賞、香川県知事賞など数々の賞も受賞。その作品は全国で取り上げられ、600人を超える劇団卒業生を輩出してきた。

 しかし近年は少子化の影響により、子どもの劇団員が減少。大人から子どもまで幅広い世代の団員で家族や社会現象を描くという同劇団のコンセプト維持が困難となり、本年度で活動を終了することを決断したという。

 作品「いろはにこんぺいとう」は、2005(平成17)年に初演、2012(平成24)年に再演した演目。舞台はある町にやって来たお化け屋敷。屋敷の正面に飾られている恐ろしげなお化けの絵の中に、なぜか1枚だけかれんな少女を描いたものがあった。その絵は、学徒動員で出征することになった青年が愛する妹を描いたものだったのだ。画学生が遺した一枚の絵を通して、平和の尊さと人生の光と影を描く。

 主宰の白川惠介さんは「この作品は人気作品の一つで、今回で3回目の再演となる。この作品には強い思い入れを持つ者が多く、『出演したい』とかつての出演者らも集合した。通し練習を見た多くのスタッフが号泣するなど、仕上がりは上々。77年前の戦時中の日本を描いた作品だが、今まさにロシアとウクライナが戦争の渦中であり、平和の意味が問われている。重いテーマを扱いながらも、笑いあり、涙ありの人間ドラマになっている。私たちの最後のメッセージを生の舞台で見てほしい」と話す。 

 16時開場、16時30分開演。入場料は1,500円(ペア3,000円)。チケットはネットと電話でも扱う。2月12日に三木町文化交流プラザメタホールでも公演予定。

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