10歳以下の子どもたちによる4人制サッカー「4v4 U10」の香川予選トーナメント「かが○ーるどCUP(かがわーるどカップ)」が8月22日、高松市立りんくうスポーツ公園(高松市香南町)で開かれた。
会場に到着した本田さんを一目見ようと多くの子どもたちが駆け付けた
元サッカー日本代表選手の本田圭佑さんが考案した「4v4 U10」。試合はフットサルと同じ面積のコートを使い、4人対4人の1試合10分で得点を競う。選手たち自身が考えることを尊重し、ベンチには監督やコーチは置かず、交代やタイムアウトは選手たち自身で判断して行い、観客も指示につながるような声援を送ることは禁止している。
各地で有志が主催者(オーガナイザー)となって開催する地方予選。香川予選を主催する中山郁恵さんは主催者になった経緯について、「これまでサッカーイベントを運営した経験はない。長男のサッカーチームを探す時にさまざまなチームに体験入団し多くの子どもたちに出会ったが、所属チームが決まると試合でしか他のチームの子どもたちに会えなくなることに寂しさを感じた。『サッカーチームに入っている子もそうでない子ももっと自由に集まり、まだ会ったことがない子どもたちと活発にサッカーできる環境を作りたい』と思う中、『4v4』のことや主催者募集を知り、自分の思いに近いと感じチャレンジすることにした」と振り返る。
今回のトーナメントは全国から24チームが参加。当日は本田さんも会場を訪れ、準決勝戦・決勝戦を観戦した。決勝は愛媛県の「たぬきサッカークリニック」と岡山県の「BLUE BIRD」が対戦。素早く攻守が入れ替わるゲーム展開が繰り広げられ、本田さんもゴールを決めた時は手をたたいたり、あと一歩で決まらなかった場面では地団駄(じだんだ)を踏んだりするなど白熱した様子で試合を見守った。試合は「たぬきサッカークリニック」チームが勝利。閉会式で本田さんからメダルが贈呈された。
閉会式で本田さんは「トーナメントは全国で開催される。今回がだめだったとしてもチャレンジする機会はまだある。4v4は自分たちで考え、戦略を組み立てるスポーツ。メンバーをどのように入れ替えるか、ゴールキーパーをどのように使うかが重要となる。プロサッカー選手になれるのは『勝つまで続ける人』。今日負けたチームは『悔しい』という気持ちを明日から生かしてほしい」とエールを送った。
香川県のサッカーについて、本田さんは「香川に来るのは今回が初めて。サッカーのレベルは他県に比べるとまだまだな部分もあると聞いている。今後もこの取り組みを続け、香川県のサッカーのレベルが上がり、世界に羽ばたく選手が出てくれば」とも。