「菊池寛記念館第32回文学展 生誕135年 明治から令和へ続く菊池寛」が現在、サンクリスタル高松(高松市昭和町1)4階で開催されている。
1993(平成5)年から菊池寛記念館が毎年違う作家に焦点を当てて開いている同展。今回は、昨年12月26日が高松出身の文豪・菊池寛の生誕135周年に当たるため企画した。
今年2月、同館は「菊池寛研究年譜」を出版。四半世紀にわたり、菊池寛を研究した大西良生さんの年譜を基に同館によるさらなる研究などを加え編さんした内容となっている。同展は「菊池寛研究年譜」の内容を基に、年表や手紙や原稿などの遺品、著作や「文芸春秋」をはじめ菊池寛が創刊した雑誌などを取り上げ、その人生に迫る。
同館学芸員の福江成美さんは「雑誌の記録や手紙のやり取りなどをまとめ、詳細に菊池寛の人生を紹介する。直筆の原稿や高松に帰郷した際に友人たちと撮ったと思われる若いころの写真などの珍しい資料もある。雑誌や映画に関わった実績や、一方で賭け事が好きなど、菊池寛の人生や人柄を紹介する展示になっている。足を運んでもらえたら」と話す。
開館時間は9時~17時。入館料は、一般=300円、大学生=200円、高校生以下無料。
3月3日は関連行事として同館3階の視聴覚ホールで「劇団ドラマ・サロン」による「菊池寛劇場」上演、3月9日は高知大学人文社会学部の田鎖数馬教授による講演「フェミニズム作家としての菊池寛ー『新女人粧』を読む」を行う。共に13時30分開始。参加無料。定員200人。