瀬戸内海国立公園の国立公園指定90周年を記念した絵画展「国立公園に魅せられて」が現在、四国村ミウゼアム(高松市屋島中町)ギャラリーで開かれている。
坂出の櫃石(ひついし)島や小豆島の寒霞渓(かんかけい)を描いた作品も
瀬戸内海国立公園は1934(昭和9)年3月に長崎の雲仙、鹿児島の霧島と共に国内初の国立公園に指定された。
1932(昭和7)年から国立公園設置に向けた啓発活動のため、候補地を絵画で紹介する「国立公園洋画展覧会」が東京や大阪などで開催された。その後も日本国内の画家たちが日本各地の国立公園を題材に描き80点に及ぶ作品は現在、「小杉放菴(ほうあん)記念日光美術館」(栃木県日光市)に収蔵されている。同展では香川県をはじめとする瀬戸内海を描いた作品13点と各地の国立公園の風景を合わせた22点の作品を展示するほか、各地の国立公園、香川出身で国立公園構想を打ち出し「瀬戸内海国立公園の父」と呼ばれる議員・小西和(かなう)なども紹介する。
学芸員の土居清恵さんは「来場者から『旅行に来たみたい』という声も聞く。日本の画壇で活躍した画家たちによる作品が並ぶので足を運んでもらえれば。当施設は屋島の麓にある。作品を見た後で屋島に上るきっかけにもなれば」と話す。
開館時間は9時30分~16時30分。入場料は、大人=1,600円、大学生=1,000円、中高生=400円、小学生以下無料。6月30日まで。