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さぬき市・大串半島に飲食施設「時の納屋」 自然環境に配慮も

テープカットの様子

テープカットの様子

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 休憩場所を兼ねた飲食施設「時の納屋」が6月30日、さぬき市・大串半島にオープンした。

外観

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 2011(平成23)年に閉鎖した「グリーンヒル大串」「大串温泉」跡地に建てられた同施設。延べ床面積は198.7平方メートル。メニューは香川の伝統工芸品「讃岐桶樽(おけだる)」を使った「樽のおにぎりランチ」(1,300円)や香川県産ワインで煮込んだ「牛すじカレー」(1,200円)、スイーツプレート(1,500円)、オリジナルブレンドコーヒー(600円)などを提供する。

 「自然の復旧」をコンセプトに、外壁に杉材、屋根に淡路瓦を使うなど景観と環境に配慮して設計するとともに、駐車場から施設までの道の脇にマツやススキ、同半島で取れた木の実などを植樹した。

 オープニングイベントには大山茂樹さぬき市長や設計を手がけた堀部安嗣さん、建築を手がけた菅組(三豊市)の菅徹夫社長らが登壇。高松在住の三武睦弥さん・亜紀子さん夫妻によるバイオリン演奏も行われた。

 オープニングのあいさつで大山市長は「大串半島の自然と溶け込む素晴らしい建物ができた。施設に通じる道には植樹や芝生の養生もしているので、木々の成長とともにこれから10年後、20年後と時の流れを感じ、多くの人の思い出に残る施設になれば」と期待を寄せた。

 堀部さんは「6年前に視察でこの場所を訪れた時は、温泉施設の鉄筋コンクリートの建物がそびえ立ち、地面もアスファルトで覆われている状態だった。昭和のレジャーが盛んな時代は鉄筋コンクリート製の大がかりな建物が時代に合っていたと思うが、人口も減少していく昨今、建築のあり方を考え直す時が来ている。このプロジェクトでは建物は脇役で主役は大串半島の自然と考え、建物の大きさは小さく、自然の景観に沿ったものにすることを心がけた。『時の納屋』の名前のごとく、さぬき市民と伴走し、瀬戸内の自然を取り戻したい」と話す。

 同施設所長の満濃孝さんは「大串半島のロケーションでさぬき市の食材を使った料理やスイーツを提供していく。植樹した木は年月とともに伸び、建材に無垢(むく)の木材を使って経年変化が感じられる施設となっている。宮大工の技術を使い100年立つ建物になっているので長く愛される施設にしていきたい」と話す。

 営業時間は11時~16時。火曜定休。

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