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高松で「今、できることがある」展 小児がんの少女モデルの絵本題材に

展示の様子

展示の様子

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 小児がんの少女をモデルに家族が制作した絵本を題材にした展示「今、できることがある。」が現在、TAKAMATSU JAM4.5(高松市高松町)内の「1つだけ美術館」で開催されている。

幼少期からの紗音さんの写真が並ぶ

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 題材の絵本は、丸亀市在住の武川咲子さんが5歳から小児がんと闘病してきた長女・紗音(さやね)さんをモデルに執筆した「わたしはひとりじゃない」。展示では絵本に登場する「かなえるゾウ」をモチーフにした人形や来場者が書き込めるチョウ形のカード、紗音さんの写真64点、今年3月からの出来事や咲子さんの思いなどを書いた紙テープなどを展示する。入場料の代わりに販売するドネーションカード(100円)には、料理が好きで家族に振る舞っていた紗音さんの料理のレシピが記されている。

 8月4日のオープニングイベントでは紗音さんのレシピを基に作ったシフォンケーキや咲子さんが撮影した写真を印刷したポストカードなどを販売したほか、咲子さんも来場者を迎えた。

 先月27日に19歳でこの世を去った紗音さん。オープニングイベントにも参加予定だったという。咲子さんは「今年3月に余命2週間と宣告され病院での治療が困難となり在宅治療に切り替えてからも、娘は『ART・EAT・WISH』の3つの言葉を大切に、外とつながること、生きること、希望を見いだすことをやめなかった。自宅でカフェを開いたり、ディズニーランドに行ったり、半ば諦めていた夢や目標もかなえることができた」と振り返る。

 展示について「クリニックのスタッフが『レシピの料理を再現して多くの人に食べてもらう企画がしたい』と発案し、当美術館代表のよしおかりつこさんをはじめ多くの方の力でこの展示は実現した。娘の考えた料理を作って食べて思いをはせてほしいとドネーションカードはレシピにした。娘は最期に『私は精いっぱい生きた。あっぱれ』と言ったと聞いている。今生きているのは当たり前でなく、特別なこと。来た人には娘の生きざまに触れて、自分が今生きていることを見つめ直すとともに娘に『あっぱれ』と言ってほしい」と話す。

 開場時間は10時~17時。火曜定休。

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