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高松で保多織と漆芸の企画展 パリコレ出展作家が作品展示

(左から)モデルの喰代(ほおじろ)俊之介さん、香川の伝統工芸品「保多織」で衣服を作るデザイナーの吉原潤さん、漆芸作家の竹森滉さん

(左から)モデルの喰代(ほおじろ)俊之介さん、香川の伝統工芸品「保多織」で衣服を作るデザイナーの吉原潤さん、漆芸作家の竹森滉さん

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 香川県の伝統工芸を使った作品が並ぶ「瀬戸内の風、パリの光。」が6月24日、「Art & Game:Gallery Ouchi(アートアンドゲーム ギャラリーオウチ)」(高松市亀井町、TEL 087-880-4899)で始まった。

パリコレ出展作品の横に立つ吉原さん

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 香川の伝統的な織物「保多織(ぼたおり)」を使った服を作る吉原潤さんと、墨流しの技法を使い、波を思わせる模様が特徴の「さざなみ漆器」を作る漆芸作家・竹森滉さんの2人の作家の作品を中心に並べる同展。現在、2人は今年10月にフランス・パリで開催の「パリ・ファッションウイークコレクション」に出展する衣服を制作している。

 会場では吉原さんのスケッチや、コレクションに出展予定の衣服のデザイン画や仮縫い生地などを展示するほか、保多織でできた服やバッグ、竹森さんの漆芸作品などの展示販売を行う。

 衣装のボタンを布に漆を塗り重ねる「布目塗り」で作る竹森さん。材料の布には保多織を選んだ。「保多織は織りによって特有の凹凸が出るが、そこに漆を塗り重ねることで生地目が強調されて見た目にも面白いので材料に選んだ。色漆を使う香川漆器と香川の伝統的な織物である保多織の香川ならではの組み合わせを世界から来るさまざまな人に見てもらえれば。今後もアクセサリーや器などに展開していきたい」と話す。

 吉原さんは「今回はいつもの展示販売会と違い、制作過程も紹介して会場を一つのインスタレーションにしている。壁に張り出したスケッチは実際にスケッチブックから破ったもの。衣装のデザインや仮縫いの衣装も展示し、パリコレまでの過程を見られるようにした」と話す。

 「今回のコレクションのテーマは『光と影』。テーマに合わせて衣装は墨染めでグレーやモノクロに仕上げる。保多織の生地の表面の凹凸も陰影を作るのでこのテーマにはぴったり。日本の伝統工芸品は手仕事の繊細さが魅力。コレクションまで残り2カ月、日本の良さを世界に伝えるようなものを作り上げられれば」とも。

 開催時間は12時~19時(土曜・日曜は10時から)。入場無料。今月29日まで。

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