高松市立香南小学校(高松市香南町横井)が校舎の建て直しに伴い、在校生や卒業生を対象にした「お別れ内覧会」を8月14日・15日に開いた。
1966(昭和41)年に建てられた同校の校舎。老朽化のため取り壊し、児童は2学期から香南中学校運動場に建設された新校舎へ移る。
2日間を通して内覧会のほか、写真展を開いた。1日目は夜の学校で肝試しや同校卒業生で怪談師の「ノンストップくそ&シガー」さんらによる怪談公演も行われた。
内覧会を盛り上げるため先月、在校生が教室や廊下など校舎に絵を描いた。内覧会では卒業生が音楽室の黒板にメッセージを書き込んだ。
移転記念事業実行委員会会長の西村達也さんは「この校舎から何千人もの方が卒業したので最後に何かをしたいと話をしたところ、同調する卒業生が集まり、イベントを開こうということになった。怪談公演や肝試しも参加する方が続々と申し出てくれた」と振り返る。
自身も卒業生で、現在子どもが同校に通っているという西村さん。「想定以上の来場者数があった。イベントには2、3世代で訪れる方も多くいた。会場では『そういえばここに水飲み場があった』『自分がいた頃の教室はこんな感じだった』などの話も聞こえてきて、60年近く続く校舎の歴史や人と人とのつながりを感じられた。新たな校舎にはなるが香南小学校はこれからも続く。これからも未来を担う子どもたちが健やかに育つ学校であってほしい」と期待を寄せる。
15日に家族と共に訪れた小学4年生の砂上君は「理科室の写真展では昭和から令和までの香南小学校の歴史を振り返る事ができ、貴重な体験になった。新校舎は4階建てで教室も広くなると聞いている。旧校舎でのたくさんの思い出を大切にしつつ、新校舎でも友人と楽しく学校生活を送りたい」と話していた。