高松市内で2月5日・6日の2日間、「さぬき映画祭」が開催された。レクザムホール(高松市玉藻町)では6日、映画「女たち」が上映され、同作品に出演した香川出身の俳優・高畑淳子さんが出席し、ゲストトークを開いた。
作品内で主人公の母親を演じた高畑さん。「半身不随で介護が必要な母親」という難しい役を演じきった。主人公としばしばぶつかり、言い争うシーンも多い役で、製作陣からは「主人公が抱えきれない思いをはき出す核がないと、この映画は成立しないので、高畑さんには徹底的に『クソババア』をやってもらわないと困る」と言われたという。当初から主人公が母親と同居し、面倒を見ている設定は存在したが、半身不随の設定は主人公との対比をより克明に描くために高畑さんが提案した。
高畑さんが撮影に関わったのは3日間。忙しいスケジュールの合間を縫って撮影は行われた。同作は2020年の夏場に撮影され、暑い中、感染症対策を取って進められた撮影の苦労話も飛び出した。
ラストは、「いつかコロナ禍が終わり、また元のようにみんなで酒を飲み交わし、みんなで集まって映画を見て『ああでもないこうでもない』と言い合う日が戻ってくることを願う」と締めくくった。