
ファッションデザイナーのコシノジュンコさんがプロデュースするエンターテインメントショー「Budo et Mode(ブドウエトモード)」が3月16日、高松・あなぶきアリーナ香川(高松市サンポート)サブアリーナで開かれた。
着物をモチーフにした衣装を身に着けたモデルがランウエーを歩いた
背景に墨で書かれた「武道」の文字が掲出され、BGMには和太鼓が使われるなど和をモチーフにした演出が見られた。モデルたちは黒をベースに金色や銀色で装飾を施した着物モチーフのドレスを身に着け、ランウエーを闊歩した。コシノさんも出席し、ショーの終わりには参加者にあいさつし、記念撮影に応じた。ショーは抽選で選ばれた800人が観覧した。
ショーの前にはなぎなた、剣道、少林寺拳法、弓道の演武の披露があり、地元高校生も参加した。高松商業高校剣道部女子主将の山内俐乃さんは「2週間前から部活の練習後にショーの練習をしてきた。今回の演武は普段する稽古とはまた異なる内容で、一体感や、激しいところと緩やかなところのメリハリを大事にした。ショーはスモークがたかれスポットライトが会場を照らし普段の練習とは違う雰囲気で緊張したが、良い演武ができた」と振り返る。
ショーを終え、コシノさんは「日本の伝統文化である武道とヨーロッパ的文化であるモードファッションを共存させることに注力し、『和を持った洋/洋を持った和』という面白いものができた。今回の衣装は着やすさも重視した。着物を着るには着付けの技術が必要で着るのに時間もかかるが、ショーで使ったドレスは1分で着られる。今回は武道をはじめとする『道(どう)』を根幹のテーマに置いた。道は広い一方で芯のあるもの。世界にも通じるものであるが日本人が身に着け発信することに意義がある」と話す。
「新しくできた場所でできたのがうれしい。会場の広さや雰囲気も良く伸び伸びとできた。現地の人とも一緒に作り上げたいと思い、地元の武道をしている学生にも参加してもらった。彼らの思い出に長く残り、日本の文化を体感する機会になれば」とも。