
高松・石清尾八幡宮(高松市宮脇町1)下拝殿に6月6日、「茅(ち)の輪」が置かれた。
茅の輪は、スサノオノミコトが備後国(びんごのくに)の蘇民将来(そみんしょうらい)に一夜の宿を借り、厚いもてなしを受けた礼として茅(ちがや)で作った輪を授けたという伝承に由来する神具で、疫病を払いのける力があるとされる。半年に一度、日々の生活の中で知らず知らずの中に身に付いた罪やけがれをはらい、無病息災・平穏無事を祈願する神事「夏越(なごし)の祓(はらえ)」に用いられる。
茅の輪は香東川上流の河川敷に生えるカヤを使い、同神社神職らが編んだもので、2メートルほどの高さがある。参拝者らは4度輪をくぐり、最後は下拝殿正面に進み本殿へ向けて祈る。
茅の輪くぐりの参拝のために訪れた高松市在住の寒川かおりさんは「茅の輪くぐりのことは以前から聞いていたが機会が合わずなかなか行けなかった。今回参拝できて半年分の罪けがれがはらわれた気がする。今年の後半戦を新たな気持ちで進んで行けそう」と話していた。
同神社神職の玉置佑樹さんは「茅の輪はくぐることで身を清め、カヤの生命力にエネルギーをもらえる。昔から日本には『祓い』の文化があるので、それを感じてもらえれば」と話す。
茅の輪は7月15日まで設置される。