企画展「VIEW OF TAKAMATSU 遊覧案内図にみる近現代高松の風景」が現在、高松市歴史資料館(高松市昭和町1、TEL 087-861-4520)で開催されている。
戦後に描かれた高松の市街地を描いた屏風 当時まだ完成していない旧香川県庁舎が描かれている
観光案内図から高松の歴史を見る同展。会場には、1916(大正5)年から昭和30年代までの観光パンフレット31点を中心に、かつての高松の姿を伝える写真や絵はがきなど115点の資料を並べる。主に鳥瞰(ちょうかん)図で描かれた観光パンフレットには、地元の名勝である栗林公園を実物以上のサイズ感で描いた図や、発行者が自分の店舗を強調した図、1934(昭和9)年に瀬戸内海が国立公園に指定されたことをアピールする図もある。
同館学芸員の内田千裕さんは「観光パンフレットの図には発行者の意図や時勢などが現れる。鳥瞰図は作者や発行者の意向で実物以上に誇張したり、実際にはあるものを省いたりすることも多く、歴史地理学では重視されていなかった。近年、当時の様子を後世に伝える歴史資料として見ようという動きが出てきた。当展は大正から昭和の異なる時代の資料を並べており、高松のまちの変化を見比べられる展示となっている。往時の高松に思いをはせてもらえたら」と話す。
開催時間は9時~17時。月曜休館。入館料は、一般=300円、大学生=200円、高校生以下無料。12月22日まで。