暮らす・働く 学ぶ・知る

カンボジアの新生児の命を救いたい 香川大の国際ボランティアサークルが支援呼び掛け

(左から)カンボジア式のあいさつをする主催の栗林香穂さん、矢野晴美さん、茂木貴慧さん

(左から)カンボジア式のあいさつをする主催の栗林香穂さん、矢野晴美さん、茂木貴慧さん

  • 8

  •  

 香川大学(高松市幸町)の国際ボランティアサークル「U-dawn(ユードーン)」が現在、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で、カンボジアへの医療支援を行うためのプロジェクト「『うどん県からカンボジアへ』救えるはずの小さな命を救いたい!」への支援を呼び掛けている。最初の目標金額40万円は公開後3日で達成。新たに1月30日まで、目標金額を80万円と設定したネクストゴールを目指している。

カンボジアでは多くの乳幼児の命が失われている

[広告]

 カンボジアはその歴史的な背景から医療環境が十分に整っておらず、医師や医療機器が足りない状況が続く。その中でも特に新生児医療が深刻で、ユニセフのデータによるとカンボジアにおけるこれまでの新生児死亡者数は約525万7000人。日本と比較すると出生数1000人当たりの新生児死亡者数は14倍にも至る。

 その原因の多くは、カンボジアの医師や看護師の知識や技術不足によるもの。そこで同サークルは、仮死状態で生まれた赤ちゃんの蘇生訓練ができる「赤ちゃん人形」、人工呼吸のための「挿管セット」、その空気を送るための「換気バック・マスク」などの物品をカンボジアの医療施設に寄付するクラウドファンディングを立ち上げた。この支援で、「仮死状態で生まれた赤ちゃんを救いたい」としている。

 同サークルのクラウドファンディング部門代表、栗林香穂さんは、わずか3日で最初の目標を達成したことについて、「メンバー内でカンボジアという国の魅力と支援の必要性を徹底的に議論して掘り下げ、説得力を持ってまずは身近な人に応援してもらえるようメンバー自身の言葉を大切に、プロジェクトページを作り上げた。分かりやすさ、説得力、そして私たちの熱い思いが伝わってうれしい」と話す。

 リターンには、カンボジアの名産であるカンポットペッパー(黒コショウ)のほか、土産用讃岐うどんや協力うどん店のうどん割引券が付くセットも用意。サークル名「U-dawn」を、親しみを込めて「うどん」と呼ぶメンバーたちが、香川大学近くのうどん店や、土産うどんを扱ううどん店を中心にリストアップし、30店舗ほどに実際に足を運んで交渉した。各店共、好意的で、割引が適用できない店でもポスターを貼り出し募金箱を置く協力がかなったという。今後も協力うどん店を増やしていく予定だ。

 栗林さんは続けて、「ユードーンの理念は、海外を支援することで自分の住んでいる地域貢献にも役立つ、一方通行ではない循環するメリットを生み出すこと。今回のクラウドファンディングをきっかけに、香川大学生はもちろん、この団体に関わる全ての人が発展途上国への支援を通して成長でき、香川県の地域の活性化にもつなげられる団体になっていきたい」と意気込む。

1月30日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース