東交バス (高松市朝日新町)が現在、地域のアーティスト、学生、市民らと、大型バス3台にオリジナルペイントを施して子ども向けツアーなどに活用するためのクラウドファンディングを行っている。
同社は創業60年の観光バス・貸し切りバス会社で、大型バスからマイクロバスまで多様な車輌をそろえる同社。長年、遠足、修学旅行、部活の遠征、親睦旅行などの行事で利用されてきたが、昨年以降は新型コロナ禍の影響で依頼が激減。売り上げ2割にも満たない状況が1年以上続くという苦境に立たされている。
一方、地域の子どもたちも行事の中止や規模の縮小で、つらく寂しい思いをしていると知り、子どもたちの笑顔を取り戻そうと、「READYFOR」でクラウドファンディング「参加型でペイントバスを制作!子どもたちを日本中へ連れ出したい!」を立ち上げた。集まった資金は、アーティストへの報酬やペイント費用、塗料・画材代、バス完成記念ちびっこツアーなどに充てるという。
同社川畑亮専務は「今、どこにも行けず我慢している子どもたちを日本中に連れ出したい。そしてその時には、オリジナルペイントのかっこいいバスでお出掛けしてもらいたい。これまで地域の子どもたちの笑顔や健やかな成長のために本気で取り組んできた東交バスだからこそできるプロジェクト」と胸を張る。
大型バス3台のうち、1号車は地域のプロアーティスト集団「瀬戸内アートコレクティブ」、2号車は香川大学のプロジェクトチーム「KADAI-CREATIVE」がペイントするほか、3号車は子どもたちを含む一般市民による自由参加型ペイントを予定する。
「私たちはアートの県としても有名な香川県の会社。たくさんの企業・団体・学校そして市民が、アートに対して積極的に取り組んでいる。私たちもこの香川で活動する一企業として、若いアーティストや学生に活躍の場を提供し、一般の皆さまや子どもたちにもアートに触れる機会を作ることで地域を活性化したいと願っており、そういう意味でもこのプロジェクトを達成する意義があると思う」と協力を呼び掛ける。