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高松JAMに「1つだけ美術館」 4畳半の空間に作品1点だけを展示

白を基調にした館内

白を基調にした館内

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 高松の複合施設「TAKAMATSU JAM 4.5」(高松市高松町)2階に11月7日、「1つだけ美術館(1museum)」がオープンした。

スタートの展示 京都府在住の刀剣研磨師・玉置城二さんの押形(おしがた)を展示する「Sword or Soul」

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 独身寮をリノベーションし、デザイン事務所や雑貨店、移住者による飲食店などが入る複合施設として今年4月にオープンした同施設。その2階に「1つだけ美術館」はある。室内には小さな展示キャビネットと書籍が並ぶ本棚、カウンターテーブルとスツールを用意する。

運営するリツトデザイン(西宝町)代表のよしおかりつこさんは「元々美術館を作るのは長年憧れてきたが、しょせん夢だと思っていた。そうした中、この施設のオープンに当たり、サインなどを手がけることになった。ここは『ものづくり』がコンセプトの一つ。ものづくりに関わるような場所を作りたいと思ったときに、『1部屋でも美術館は作れるのでは』と考え、開いた」と話す。

 開設のための資金をクラウドファンディングで募ったところ、106万円の支援が集まった。入場は無料だが、ドネーション(寄付)制を取り、室内に展示のデザインを施したドネーションカード(100円)とカードホルダー(200円)を置く。その他、オンラインショップや同施設内で展示ごとのオリジナルグッズも販売する。ドネーション制を採用した理由について、よしおかさんは「美術館とギャラリーの違いは公共性の有無にあると考えている。この場所について、『みんなの美術館をみんなで守っていこう』という意識を持ってほしかった」と話す。

 オープンについて、「できる前に、この場所を訪れた人がオープンの様子を見て、『ちゃんと美術館になっているね』と言ってくれたのを聞き、『4畳半でも美術館は作れるんだ』と改めて感じた。4畳半は茶室も意識している。茶道で亭主と客が一対一で向き合うように、来た人には作品と向き合ってほしい。この場所がアートに興味を持ち、他の美術館にも足を運ぶきっかけになれば」と期待を込める。

 開場時間は10時~17時。火曜休館。

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