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高松・岩佐佛喜堂で「おてらおやつクラブ」巡回展 物資の箱詰め体験も

会場に置かれた寄贈物資

会場に置かれた寄贈物資

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 高松の仏具店「岩佐佛喜(ぶっき)堂」本店(高松市丸亀町)で1月12日、「おてらおやつクラブ巡回展」が始まった。

箱詰め体験する参加者たち

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 奈良を拠点に、寺院に供えられた菓子や食品を募り、経済的に困窮する家庭に届ける活動を行う認定NPO法人「おてらおやつクラブ」(奈良県田原本町)。2013(平成25)年に大阪で起きた母子餓死事件をきっかけに安養寺(同)で活動が始まり、現在会員となる寺院は1840以上に上る。昨年4月から1年かけて、全国12カ所を回る「巡回展」を行っている。香川は10カ所目で、高善寺(瓦町1)を中心に香川県仏教会会員の寺院が共催した。会場では活動の沿革や寄せられた声を紹介したり、寺院に供えられたお菓子の「おさがり」や寄贈されたカイロなどの物資を展示したりしている。

 1月12日・13日は、同団体理事・野田芳樹さんが説明した後、お菓子をはじめとする支援物資の箱詰め体験が行われた。参加者たちは賞味期限を確かめ、期間ごとに分けて箱に詰めていった。

 講演で野田さんは「支援していると、事情はどうであれ自分が原因で貧窮している人はいないと感じる。現在子どもの7人に1人が貧困状態にあるといわれているが、貧困家庭はなかなか自分から声を上げられず孤立している家庭も多い。まだまだ活動の手を広げていく必要がある。貧困家庭の孤立を解消するとともに、新たな縁を作る場、縁を再びつなぐ場にしていきたい」と話す。

 高善寺の住職で、香川県仏教会の事務局長を務める鎌田拓子(ひろこ)さんは「県内の寺院でもおてらおやつクラブに加盟し、それぞれ活動してきたが、今回は巡回展ということで、共催で仏具店である岩佐佛喜堂を会場に選んだ。平日にもかかわらず、予想以上の人数の方に足を運んでいただいてありがたい限り」と笑顔を見せた。

 開催時間は10時~17時。入場無料。16日13時からNPO法人「子育てネットひまわり」代表理事の有澤陽子さんが講演を行う。今月16日まで。

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