バンドウイルカの赤ちゃん「ナナ」が6月10日、新屋島水族館(高松市屋島東町)で一般公開された。
4月30日に生まれた「ナナ」。飼育下で妊娠から出産まで観察した例は四国初という。名前は生まれて3日目に七色の虹が架かったことや、誕生日の4月30日の4と3を足して7になることから付けられた。現在、母イルカ「雪」と正面のイルカプールで寄り添って泳ぐ姿が見られる。授乳も1時間に1回程度、5~10秒間しており、タイミングが合えばその姿を見ることができるという。
誕生に合わせて限定で来場者にフォトカードを進呈するほか、土産コーナーに特設コーナーを設置。親子のイルカのぬいぐるみを販売するとともに、1,000円以上のイルカのぬいぐるみに記念ステッカーが付く。
初日はプール奥で周回している時間が長かったが、餌やりのタイミングで前に出てきた母イルカについていくように泳ぐ姿が見られ、来館者はカメラを構えたり、「かわいい」と歓声を上げたりしていた。
イルカ飼育員の竹村一儀(かずのり)さんは「誕生してからの1カ月半、親子2頭が体調を崩さないように水質・水温管理に気を配るとともに、閉館後は目隠しシートを外し、人の姿を見た時の反応を確認するなどして準備を進めてきた。四国でも捕獲したイルカが妊娠していて水族館で出産したケースはあったが、飼育下で妊娠から出産まで観察することは全国的にも珍しい。お客さまからも『赤ちゃんイルカを初めて見た』という声が寄せられている。ナナの名前は虹も由来の一つなので、皆にとっての希望の架け橋になるとともに、命の大切さや自然の大切さを感じる存在になれば」と期待を込める。
開館時間は9時~17時。入館料は、大人=1,500円、小中学生=700円、幼児=500円、2歳以下無料。