大名行列と昭和30年代の街並みを再現する「仏生山まちいち」が10月15日、高松・仏生山町で開かれる。
仏生山には江戸時代に高松藩を治めた松平家の菩提(ぼだい)寺である法然寺(高松市仏生山町甲)があり、仏生山本町通りは同寺と高松城(玉藻町)を結ぶ通り道で「お成り街道」とも呼ばれる。
大名行列は1992(平成4)年、高松市南部地域の活性化と門前町の歴史を伝えることを目的に始まった。当日は藩主や姫、家臣らに扮(ふん)した約50人の行列が「ふらっと仏生山」(仏生山町甲)屋外広場をスタートし、「お成り、お成り」のかけ声の中、同寺の先にある仏生山公園までの1.5キロの道のりを練り歩く。途中には藩主を狙う悪党との殺陣(たて)も繰り広げられる。今回、子ども甲冑(かっちゅう)隊が初参加する。
大名行列の開催に合わせて「仏生山まちいち」も開き、仏生山コミュニティセンターからちきり神社まで約500メートルの区間の家々の軒下を使い、本町通りがにぎわっていた頃の昭和の風景を再現する。
前日には同園でブースや野外劇場を開き、ステージや飼い犬の仮装コンテスト、4年ぶりとなる花火大会も行われる。
初回から運営に携わる「高松秋のまつり仏生山大名行列実行委員会」事務局長の海原和美さんは「仏生山は古き良き雰囲気が残りつつも新しいことをどんどん取り入れるまち。イベントも大筋は守りつつ、毎年何かしら変えたり、新たな要素を加えたりしている。何もかもが新しくなっていく中で『昔はこうだった』ということを子どもたちに教えたい。あか抜けしていないほのぼのとした雰囲気だが、多くの方がボランティアで運営に参加してくださり、殺陣には東映太秦映画村の殺陣師が参加するなど、長く続ける中で育んだ縁で続けてきた。イベントを通してまちを元気にしたい」と意気込む。
4年ぶりに行われる花火大会について、「保安距離のぎりぎり近くに観覧席を用意しており、音と光の時間差がない花火。間近で見られて迫力もあるので、こちらも足を運んでもらえれば」とも。
開催時間は、14日=12時~21時、花火大会は19時~19時20分、15日=10時~16時。仏生山まちいちは11時~15時。