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高松・サンポートホール20周年記念オペラ「扇の的」キャスト決定

(左から)守山俊吾さん、中村敬一さん、林里美さん、佐治名津子さん、國方里佳さん、越智慎悟さん、若井健司さん

(左から)守山俊吾さん、中村敬一さん、林里美さん、佐治名津子さん、國方里佳さん、越智慎悟さん、若井健司さん

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 源平合戦を題材にしたオペラ「扇の的~青葉の笛編~一の谷の合戦、屋島へ」のキャスト発表が4月10日、高松市防災合同庁舎で行われた。

会見の様子

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 サンポートホール高松(高松市サンポート)開館20周年を記念して制作される同作。2014(平成26)年、同ホールの10周年を記念して制作された「扇の的」の続編で、前日譚(たん)に当たる。前作で扇の的を掲げた女性・葵と、その夫で笛の名手の平敦盛との夫婦愛や「一ノ谷の戦い」で敦盛が非業の死を遂げるまでがオペラに乗せて描かれる。

 同作にはオーディションで選出された香川県ゆかりの声楽家17人が出演し、作曲や台本も香川県出身者が手がける。発表会見には、ダブルキャストで葵を演じる林里美さんと佐治名津子さん、平敦盛を演じる國方里佳さんと越智慎悟さん、芸術監督であり熊谷直実を演じる若井健司さん、指揮者の守山俊吾さん、演出家の中村敬一さんが登壇した。

 林さんは「20年前、同ホールのこけら落とし公演『こうもり』で参加した。前作には教え子が出演しており、香川にゆかりのあるメンバーで作り上げる姿を客席から見てすてきだと感じた。今回の出演者は皆、香川にゆかりのあるメンバーで知っている人も多く、心強い」と笑みを見せる。

 女性でありながら敦盛を演じる國方さんは「前作で葵を演じ、葵が愛した敦盛はどんな人物なのか興味が湧くとともに別の視点で葵を見たいと思い、今回敦盛役に志願した。普段はソプラノパートで、男性役を演じる機会はなかなかないので今回選出されたのは大変光栄なこと」と話す。

 守山さんは「前作に続き、今回も人間の生命の大切さ、ヒューマニズムというテーマをオペラに乗せて伝えていきたい。今回一般公募で50人の合唱団を結成する。このオペラは合唱で始まり、合唱に終わる。ドラマチックなものにしたい」と意気込む。

 中村さんは「香川の方が持っている源平合戦のイメージを大事にしながらオペラにしたい。プロジェクションマッピングも使い、現実世界のセットと映像が一つになることで源平合戦の時代を現代に降ろしたい。皆さんが心に思い描くものから一歩踏み込んだものにできれば」と話す。

 公演は10月26日・27日の2日間。そのほか、高松市内のイベントで部分公演も予定する。

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