パリ五輪・レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級で金メダルを獲得した高松出身の日下尚選手に8月23日、香川県が県民栄誉賞を授与した。
県ではこれまで文化勲章受章者や五輪メダリストに知事表彰の特別功労を授与してきた。県民栄誉賞を授与するのは今回が初めて。
授与式では日下選手の両親や高校時代の恩師である竹下敬さんも出席した。授与式後は座談会を開き、日下選手がパリ五輪を振り返ったほか、池田豊人香川県知事の首に金メダルをかける一幕もあった。
池田知事は「試合はテレビで見て応援していた。試合での力強い姿は日本中に勇気と力を、特に香川県の子どもたちに夢と希望を与えてくれた。これからも香川県民や子どもたちに力を与える存在であってほしい」と話す。
日下選手は「このような賞をいただけたのは大変光栄なこと。時にはつらいこともあったが、自分の持ち味である攻めて攻め続けるレスリングができたのは両親や恩師をはじめとする香川県のみんなの応援があってこそ。これからも活躍して香川県に貢献していきたい」と意気込む。
「レスリングはまだまだマイナーなので、その状況を変えないといけない。今大会で金メダルを獲得した20人の日本人選手のうち、8人がレスリング選手だが、メディアでは大きく取り上げられずまとめて紹介されていた場面もあった。レスリングが子どもたちの憧れの競技となるよう、他の選手たちと共に子どもたちへの普及活動も行いたい。香川をレスリング王国にできれば」とも。