高松三越(高松市内町)で8月3日、「うちまち芸術祭2022夏」が始まった。
バンクシー、バスキア、KAWSの作品が一堂に会する「コンテンポラリーの世界展」
瀬戸内国際芸術祭の夏会期が今月5日に始まるのに先駆け、5つの展示販売企画を行う同イベント。イベント名は、同店のある「内町」と「購入して家(うち)で楽しめるアート」の意味を掛けた。
初日にバンクシーやバスキア、KAWS、村上隆さんなど国内外の現代アートの作品約120点を集める「コンテンポラリーの世界展」、山登りや里山暮らしで出合った風景や動植物を元にした木版画を制作する久木朋子さんの作品展を開催。以降、観音寺市出身のよしもと芸人・たいぞうさんの個展や高松出身で三越の包装紙のデザインも手掛けた洋画家・猪熊弦一郎とフランスの画家アンリ・マティスの交流をテーマにした「いのくまさんとマチス先生展」、DCコミックスやMARVELコミックスの公認カバーアーティストとしても活動するガブリエーレ・デッロット展など、地域にゆかりのある題材、国外のアーティストの作品などを幅広く集める。
期間中、高松出身の彫刻家・池川直さんが制作した、「ぶえいさん」と呼ばれて親しまれる香川出身の政治家・中野武営の胸像を新館1階インフォメーション前で展示する。
企画を指揮した美術担当フロアマネジャーの水沢裕一さんは「幅広い世代の方に楽しんでいただけるよう、さまざまなジャンルや年代の作品を集めた。瀬戸芸の夏会期、夏休みの時期だからこそ、家族で楽しんでほしい」と呼びかける。
第1弾となる「コンテンポラリーの世界展」について、「奇抜な作品だけでなく、一目で分かる作品や解釈しやすい作品も集めた。現在活躍しているアーティストだけでなく、これからの活躍が期待される若手アーティストの作品も展示販売する。現代アートの面白さは価格の変動にもある。現在、数百万で作品が取引される芸術家も数万円、数十万円程度で取引されていた駆け出しの頃があった。今回駆け出しとして紹介している中にもいつか一世を風靡(ふうび)するアーティストが現れるかもしれない。投資としての楽しみ方もできるのでは」とも。
開催時間は10時~19時(最終日は17時まで)。入場無料。今月16日まで。