男木島で2月11日、「男木島灯台水仙まつり」が行われた。
同島に群生するスイセンが見頃を迎える2月に行う水仙祭り。今回、3年ぶりの開催となる。当日は島の特産品であるピーナツの煮物や島で獲ったイノシシを使った豚汁、島のカフェによる菓子やドリンクなどを提供。バーチャルで再現した同島を歩く「男木島メタバース」デモンストレーション、フェリー「めおん」を使い30分ほどかけて島を一周するクルージングなども行い、およそ700人が訪れた。
イベントでは「男木島に特産品を作ろう。プロジェクト」による新たな特産品も出品。「男木島とつながる」をテーマに、島で取れる作物やフルーツを使ったグラノーラや島の食材を使った「特製船弁当」、カプセルトイマシン「男木島とつながるガチャ旅」などを出品した。
男木交流館ではトークイベントも開催。同プロジェクトの中心を担った男木島生活研究所の福井大和(やまと)さん、シェアリングエコノミー協会四国支部長で派生団体「四国わかちあいネットワーク」代表を務める香西志帆さん、高松琴平電気鉄道社長で、シェアリングエコノミー協会四国副支部長を務める真鍋康正さん、同協会代表理事・石山アンジュさん、男木島観光協会会長・宮下淳さんらが登壇した。
島の観光についてトークセッションを行った真鍋さんは「男木島の観光は『島をただ見る』ところからさらに一歩進んだ関係づくりをしていく事が大事。今回シェアリングエコノミー協会として男木島という小さな島でどれだけ豊かに暮らせるか、島外の力も使いつつ島内外でどれだけシェアして、豊かにしていくか考えていくことに醍醐味(だいごみ)を感じた」と話す。
特産品プロジェクトについて、香西さんは「特産品作りのため男木島の良さを歴史から見直し、考えていった。香川県外からの参加者もいたが、島を愛する気持ちが強く、かなりのクオリティーのものができた。大阪からのメンバーも積極的に関わってくれて、これこそが『関係人口』であり、その強さを感じた。今回誕生した特産品が、さらに多くの関係人口を生むものになれば」と期待を込める。
イベントを終え、福井さんは「高松行きフェリー最終便が出る17時までこんなに多くの人が残るのを見たことがなく、間違いなく大成功。特産品製作プロジェクトも、すぐにでも商品化したくなるほどのクオリティーのものができた。特産品をきっかけに島を訪れ、おいしいものを食べるなど島の思い出を作り、島での体験を持ち帰ってもらえるような関係人口作りを押し進めていきたい」と総括した。