3人の漆芸作家による作品展「カエル展」が現在、高松の複合施設「TAKAMATSU JAM 4.5」（高松市高松町）2階で営業するアトリエショップ「kamome.Shop＆Atelier（カモメショップ＆アトリエ）」で開かれている。

器や絵画作品などの漆芸作品が並ぶ

　作品を出展するのは入船さん、野乃可バネッサさん、宮地環（たまき）さん。3人とも香川県出身で香川県漆芸研究所（番町1）の同級生。一昨年研究所を修了し、現在は香川・仙台・京都とそれぞれ別の場所で漆芸の創作活動や漆に関わる仕事に従事している。

　展示名の「カエル」には、「一つの場所・故郷へ集結して『帰る』」「作品を手に取って『買える』」「それぞれの成長や変化＝『変える』」という意味を込めたという。

　香川漆芸では「蒟醤（きんま）」「存清（ぞんせい）」「彫漆（ちょうしつ）」の「香川の3技法」としてあるが入船さんは存清、野乃可さんは蒟醤、宮地さんは彫漆と得意とする技法が3人とも異なるという。作品にはそれぞれが得意とする技法を用いたもの、屋島や飯野山（讃岐富士）を描いたもののほか、3人とも卯年であることからウサギをモチーフにした作品を置く。

　今回の作品展について、「この店のオーナーの福場友美子さんとも同級生。駆け出しの作家が展示販売スペースを借りるのはハードルが高いが、福場さんがこの場所を用意してくれたから今回集まることができた。3人ともこれが初めての作品展。年も誕生月も同じ親しい同級生3人で迎えることができてうれしい。香川漆芸は3技法があり、漆にさまざまな色の顔料を練り込むため、色も表現も幅広いのが特徴。会期中は3人のうち誰かは在廊する。足を運んで作品を手に取ったり、作品や漆芸について聞いてもらったりすれば」と来場を呼びかける。

　営業時間は10時～16時。入場無料。8月14日まで。