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高松の美術館で日系米国人が残した盆栽の写真展 強制収容の歴史にも触れ

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 写真家・茂呂毅(もろ・たけし)さんの写真展「Benign Neglect~ジャパニーズ アメリカンボンサイ~」が現在、高松市塩江美術館(高松市塩江町安原上)で開かれている。

実寸大で印刷された盆栽の写真

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 サンフランシスコのサンタクララ大学で教壇に立つ傍ら写真家としても活動する茂呂さん。米国の日系人が作った盆栽の写真60点のほか、第2次世界大戦中に日系人が収容された強制収容所の写真などを展示する。写真と共に、まんのう町在住の大谷徳さんによる盆栽も展示する。

 写真に収めた盆栽の多くは強制収容所から帰還した人が作った。盆栽クラブも結成され、交流の話題になったという。作者が亡くなった後、サンフランシスコに暮らす日系人のデニス・マキシマさんが30年以上にわたり100以上を管理、保管していた。2021年、マキシマさんに出会った時のことについて茂呂さんは「米国に盆栽がたくさんあることに衝撃を受けた」と振り返る。80歳近くになったマキシマさんが管理の難しさから手放す前に茂呂さんが、6週間かけて撮影した。

 昨年9月のサンフランシスコに次ぐ2回目の開催地に高松を選んだ理由について、「市の名前に松の字が入り、鬼無町や国分寺町といった国内最大の盆栽の産地であることから、他と比べて盆栽や松に対する意識の違いを感じたから」と話す茂呂さん。展示名の「Benign Neglect」については、「マキシマさんがよく口にしていた言葉で、日本語にあえて訳すなら『ありのままでも害のないもの』というニュアンス」と説明する。「写真に写る盆栽は、盆栽としてあまり良い形ではないのだが、それでも異国の地で育てられ受け継がれてきた盆栽の歴史や人々の思いを感じてもらいたい。盆栽に興味を持つきっかけにもなれば」と期待を寄せる。

 5月26日まで。

 同美術館の開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入場料は、一般=300円、大学生=150円、高校生以下と65歳以上、身体障害者手帳等所持者は無料。5月26日まで。

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