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高松・釜揚げうどん専門店「わら家」、四国村ミウゼアムと共にリニューアル

かやぶき屋根と連続する瓦ふきの庇(ひさし)を北側・西側に新設した東棟

かやぶき屋根と連続する瓦ふきの庇(ひさし)を北側・西側に新設した東棟

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 高松の「四国村」入り口にある讃岐うどん店「わら家」(高松市屋島中町)がリニューアルして1カ月がたった。

初代店長より引き継がれている釜揚げうどん(特大:1,200円)

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 県内でも数少ない釜揚げうどん専門店の同店。釜揚げとは、生のうどんをゆで釜に投入し、湯がきたてのうどんをゆで釜からつゆを入れた器に直接すくい出して食べるスタイルのこと。

 同店のうどんの特徴は、独自の材料で取った出汁(だし)と、初代店長から引き継がれている釜揚げ用に選別した小麦粉で打つ昔ながらの製法のうどん。取り置きなどはせず、常に湯がきたてのうどんのみを出すことを長年貫き通している。

 1975(昭和50)年4月の創業以来、人気のメニューは「特大うどん」(1,200円)。夏には「えび天ぶっかけの冷やし」(並950円)も多く出るという。

 改装は、昨春から丸1年かけて行われていた「四国村」エントランスエリアのリニューアル工事に伴うもの。工事では入り口エリアにエントランス棟「おやねさん」を新設し、旧駐車場エリアを庭とする大規模な外構工事を行うことで同店との一体感を醸成。綾川町から移築した東棟はほとんどいじらず、従来は駐車場の擁壁に隠れていた北側部分を入り口エリアとして、「おやねさん」と正対させる形で大幅に改装した。

 具体的には、かやぶき屋根と連続する瓦ふきの庇(ひさし)を北側・西側に新設し、創業当時から使い続けている桜製作所(牟礼町)によるテーブル、椅子も補修した。西側棟客席の明かりは和紙を使った照明に刷新。座敷とテーブル席の個室も設けた。

 今回のリニューアルについて、店主の黒川敦司さんは「コンセプトは『変わる』ことを受け入れつつ、『変わらない』ことも大切にするもの。歴史ある『わら家』の雰囲気や趣きは壊さず、お客さまの動線の改善やゆったりとしたスペースの確保のほか、個室を設置するなどコロナ禍でも持続可能な建物として守っていくために必要なことを行った」と話す。

 「県外からの来客も多いが、昔からの地元の贔屓(ひいき)客も多い。数多くのうどんの有名店がある高松の中で、当店を選んで来てくれたお客さまの期待に応えるべく、今後も変わらぬ良いものを伝え続けると同時に、新たなチャレンジをしていきたい」とも。

 営業時間は9時30分~18時。

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