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塩江美術館で四国4県を巡る「芸術の四国遍路展」 アートと遍路で絆深める

四国ゆかりの作家の作品を集めた「芸術の四国遍路展」会場。パルコキノシタ「幽霊でもいいから」(奧)、富松篤「漂流する存在の記憶」(手前)が出迎える。

四国ゆかりの作家の作品を集めた「芸術の四国遍路展」会場。パルコキノシタ「幽霊でもいいから」(奧)、富松篤「漂流する存在の記憶」(手前)が出迎える。

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高松市塩江美術館(高松市塩江町安原)で現在、「芸術の四国遍路展」が開催されている。

徳島県ゆかりの作家 富松篤「漂流する存在の記憶」(部分)

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 同展は、アートと遍路をテーマにした現代アートを集めた展覧会。四国四県に何らかの所縁(ゆかり)ある作家を各県から3人、主催を含め計13人の作品が四国4県を約半年かけて巡回する。既に他の3県での開催を終え、同展が最後となる。徳島県出身のパルコキノシタさんが、南海トラフ地震などの災害に備えて企画した。

 東日本大震災以降宮城県に移住し、被災者を対象にアートのワークショップを開くなどの復興活動を続けてきたパルコさん。同展は四国に所縁あるアーティストの絆を強めることで、防災につなげていきたいという思いが込められている。

 会場には、アーティスト13人の絵画や彫刻など約30点の芸術作品を配置。宮城県石巻市在住で徳島に所縁ある作家・富松篤さんの作品は、牡鹿半島に流れ着いた流木で作られており、津波で失った命の再生の希望を表したもの。

 香川からはミズカさん、天歌布武信長さん、あんどさきこさんの作品を展示。初日にはあんどさん、続く22日には天歌布武信長さんによるライブイベントも開いた。

 パルコさんは「四国遍路巡礼中に訪れた寺に掲示された『四国はひとつ』のメッセージを見て、交流を深める活動を準備してきた。四国にはアートシーンがあり、才能あるユニークな作家がたくさん住んでいる。そこで四国を巡回するオルタナティブな現代アートの展覧会を企画した。南海トラフなどの危機が迫る四国をアーティストのつながりで連帯を高め、可視化しにくい心のつながりを築いて強化したい」と話す。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(祝日の場合は開館、翌日休館)。入館料は一般300円ほか。6月26日まで。

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