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塩江美術館で企画展「アーティスト ミズカ WITH」 「ぼうや」シリーズなど29点

会場の様子 一部作品は撮影も可能

会場の様子 一部作品は撮影も可能

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 高松市塩江美術館(高松市塩江町安原)で現在、企画展「アーティスト ミズカ WITH」が開催されている。

「チューリップとぼうや」2021

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 香川県在住のアーティストかつ高松市芸術士派遣事業にも携わり、保育所や幼稚園、子ども園で子どもたちとアート活動を行うミズカさん。県内の個展は今回が初。「楽しさとかわいさ、そして遊び心」をコンセプトに、ドローイングや映像作品、立体作品など7点を飾る「ぼうや」シリーズと、「紙漉(す)き」シリーズ29点の異なる2つのスタイルの作品を展示する。

 「ぼうや」シリーズでは、ミズカさんが京都造形芸術大学(現京都芸術大学)在学中から描き続けている、性別のない幼児たちのイラストを展示。「誰しもあった愛らしい子どもの時分を懐かしく思い出すことができる」という。

 「紙漉き」シリーズでは、草木染めをした紙をすき、偶然から生まれた生き物の形を作品にした。制作の際、淡い色彩を帯びて繊維を露わにした紙の様子が生き物となって呼吸をし始めているかのように見えるという。

 作品について、ミズカさんは「『ぼうや』シリーズでは、大人の心の中にある『子ども』の部分に声掛けができるよう制作に取り組んだ。『紙漉き』シリーズの原点は学生の頃、紙すきに失敗した一枚のボロ紙。初め見たときはゴミと思っていたのが、最低限の加筆で『象』に生まれ変わった。ゴミがゴミではなくなる境目、あの瞬間が今の制作につながっている。今回の展示は来場者があって初めて完成するもの。『WITH』のタイトルの通り、見る人と共に楽しみたい」とコメントする。

 担当学芸員の高嶋良子さんは「日々繊細かつ大胆に子どもたちと活動を繰り広げながら、アーティストとして成長し続けているミズカさんの作品を、当展のタイトルのように来場者の皆さんと 『一緒に』遊び心を持って楽しみたい」と話す。

 期間中、ミズカさんが講師を務める関連イベントも実施。4月29日14時から、来館者を対象にミズカさん自身が作品を解説する。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(祝日の場合は開館、翌日休館)。入館料は一般300円ほか。5月15日まで。

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