史跡高松城跡・玉藻公園(高松市玉藻町)で10月31日~11月3日、「玉藻あかり物語2025」が開催された。
四季をモチーフにしたプロジェクションマッピングではハロウィーンやクリスマスをモチーフにした図柄も登場
玉藻公園の開園70周年と、江戸時代に高松藩を治めた松平家の子孫らによって設立された公益財団の松平公益会設立100周年を記念してあなぶきエンタテインメント(古新町)が企画運営した同イベント。地元の学生や地元企業や団体が園内をライトアップした。余興として香川県内外から約50組の獅子連が集結し、勇壮な演舞を披露したほか、「桜の馬場」特設ステージでは能を上演した。
香川大学の讃岐ちょうちんプロジェクト「TERASU」は園内を照らすちょうちんを作製するとともに手提げちょうちんを貸し出した。同大の学生団体「START(スタート)と「SteeeP(ステップ)」は、香川県内の幼稚園児と一緒にペットボトルを使った照明を作製し、園内の明かりを演出した。穴吹デザインカレッジ(錦町1)は、披雲閣でのパネル展示や桜御門でのプロジェクションマッピングを担当した。
パネル展示とプロジェクションマッピングのデザインはコンペ形式で募集し、11月1日には披雲閣内で優秀作品を表彰した。プロジェクションマッピング最優秀作品に選ばれたネット動画クリエーター学科2年の清水歩結さんは「万華鏡をモチーフに、玉藻公園のこれまでの歴史と未来へのタイムトラベルを表現した。開園70周年の節目のイベントで評価されてうれしい。この経験を今後の制作にも生かしたい」と話す。
あなぶきエンタテインメントの森本みゆきさんは「学生ならではの柔軟な発想の作品が集まった。最優秀作品はもちろん、優秀作品もハロウィーンやクリスマスを題材にしており、子どもたちにも楽しんでもらえる内容だったため、併せて投影することにした」と話す。「披雲閣は国の重要文化財で、くぎや画びょうを使えないなど展示に制約があったが、木枠を組んで掲示するなど創意工夫が見られた。学生には良い経験になった。高松の夜の観光を盛り上げる取り組みにもなった」とも。