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高松・庵治町で「イメージの庭」制作 女木島舞台に布と音でアート紡ぐ

即興ライブを行った松本真結子さん

即興ライブを行った松本真結子さん

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 高松・女木島のアートギャラリー「MEGIHOUSE(メギハウス)」で行われるアートプロジェクト「イメージの庭」のワークショップが1月25日・26日、高松のライフスタイルショップ「AJI CIRCULAR PARK(アジ・サーキュラー・パーク)」(庵治町)で開かれた。

刺しゅうワークショップの様子 子どもも参加した

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 高松出身の芸術家・井内宏美さんとMEGIHOUSEを管理する音楽プロジェクト「MEGIHOUSE shin project」による「イメージの庭」。宇宙の始まりから地球の生命の歴史を16の場面のインスタレーションで表現する。今回のワークショップでは井内さんと「MEGIHOUSE shin project」メンバーの作曲家・松本真結子さんが講師として参加。井内さん主導のワークショップでは、アジサーキュラーパークが提供する布の端切れに参加者が刺しゅうしつなぎ合わせてじゅうたんを作った。松本さん主導のワークショップではさまざまな器に数種類の球体を転がし、録音して音楽を制作。2日間で20人ほどが参加した。ワークショップ後もクラウドファンディングサイト「キャンプファイア」を通して作品を募集する。

 井内さんは「シアノバクテリアによって酸素の出る岩石『ストロマトライト』が形成され20億年かけてオゾン層を形成したところから着想を得た作品作りをした。参加者に波や太陽・月の周期など抽象的なテーマを伝え、そこから思ったものを刺しゅうしてもらう。完成したじゅうたんは屋外に敷き、空を眺めたり周囲の音や自分の内面に耳を澄ましたり、『今、ここ』を意識する時間を過ごしてもらいたい。瀬戸内国際芸術祭の春・夏・秋会期と展示し、その都度刺しゅうも増やして『成長する作品』にする。女木島の透明感に合うものにしたい」と意気込む。

 ワークショップについて「参加する人のつながりが生まれるイベントにしたいと思っていたので、初対面同士でも作品作りの中で会話が生まれる様子を見られてうれしかった。刺しゅうを通してみんなの思いが布に宿る。その思いを集積するような作品を作れれば」とも。

 ピアノやフルートなどの楽器や卵の殻、シラカバの皮などを使って作った音に器に球体を転がして録音した音やハミング、図鑑から着想を得た言葉などを重ねた即興ライブも行った松本さん。音楽について「普段作曲家として活動もしているが、今回のイベントに当たっては秩序と無秩序とが重なり合う境目を狙った音楽作り、今ある音楽の概念では作ることのできない音楽を目指している。香川では普段東京にいる時にはまりがちな固定観念が取っ払われる。展示では音楽はワークショップで作った音のほか、カセットテープを置き、来場者が録音して残すような試みも考えている。女木島は数回訪れているが開放感があり、人も温かい。島の雰囲気に合う音楽を作れれば」と話す。

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